ハーメルン
オラリオに半人半霊がいるのは間違っているだろうか?
17話「撤退してください!敵、最大推定レベル4!」


「ファイアボルトオオオオオオオオオオオ!」

圧倒的な数の差を、魔法の恩恵が覆す。

気づいた時にはベル様と私の2人だけになっていた。

「・・・どうやって、ここまで」

死んだと思っていた、私のせいで。何かが溢れそうになるのを堪える。

「いやぁ、モンスターに集られちゃったんだけど、ほかの冒険者が助けてくれたみたいでさ、よく見えなかったし何か罵倒された気がしたけど・・・。だからすぐにリリを追えたんだ。」

いやぁ、と何でもないように苦笑いするベル様に私の何かが切れた。

「どうして」

小さく呟いた言葉を正確に聴き取れなかったのかベル様は「何、リリ?」と聞き返してくる。

違う、他に言う事が有るのに

「どうしてですか?なんで見捨てようとしないんですかっ?まさか騙されていた事に気が付かなかったんですか?」

ええぇ?と間抜けな顔をするベル様に私は声を荒らげてしまう。違うのに、言いたい事はそんな事じゃないのに。

「ベル様は馬鹿なんですか!間抜けなんですか!阿呆なんですか!」
「あほっ?!ちょ、リリ落ち着いt」
「無理です!!リリは換金の際お金をちょろまかしました!分前も調子に乗って沢山もらった時だってあります!ポーション代もその他アイテムの金額も倍以上吹っかけました!」

止めて・・・違う、なんで、なんで「ありがとう」が出てこないの?私の声は止まらない。

「わかりましたか!?リリは悪いヤツなんです!嘘ばかりついて雇い主を裏切る最低なパルゥムなんです!それでも私を助けるんですかっ!」
「うん、助けるよ」
「どうしてっ!?」

息を切らし問い詰める、私は何を期待しているのだろう、心臓が壊れたみたいに激しく動機する。
ベル様はニコリと笑って口を開く、その口から目が、耳が離せない。

「女の子だから」

言葉に出来ない感情が体を支配する、理解出来ない感情が爆発した。

「ばかぁっ!ベル様の馬鹿あぁ!!またそんなことを言っ「でもね」ッ!?」

喚く私を無視してベル様は呟く、けして大きくない声だったにも関わらずしっかりと聞こえた。

「僕はリリを守りたかったんだ。リリにいなくなってほしくなかったんだ。リリが居ないと出来ない事ばっかりだからさ。・・・妖夢さんに言われなきゃ気付けなかったけどね」

アハハ、と照れくさそうに笑う。涙が止まらない。我慢出来ず声を出して泣いてしまう。

「困った事があったら言ってね?ちゃんと、助けるから」

ああ、私は救われ(死ね)なかった。けれど救われてしまった(受け入れてもらえた)。自分が大嫌いな自分の事を。

「ごめっ、ごめん・・・ごめん、なさい・・・!」
「・・・うん」

私は泣き続けた、・・・・・・・・・「ありがとう」そう言えなかったけれど、ちゃんと心の底から想っています。

きっと・・・この感情は・・・・・・・・・。

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