ハーメルン
オラリオに半人半霊がいるのは間違っているだろうか?
6話「全員一気に戦いますか?」
「はわわ・・・よ、妖夢ちゃん!・・・は、早くしないと皆待ってるよ!?」
千草が俺を急かす、わかってんねん、急がなきゃいけないって思ってんねん。ただ、俺ってば優柔不断だから一体どれを使おうか・・・刀しか使えないなら刀を選ぶんだけどな~、武器なら大抵使えるし・・・武神の稽古って・・・キツイんだぜ?
「ええ、わかってますが・・・ええい!なら全部持っていきます!」
もう考えるのなんて止めだ!これも、これも!これもこれもこれも!これもだぁ!剣!槍!斧!何だって来いやー!
「妖夢殿!半霊が針山みたいになってますよ?!」
「押し込めば大丈夫です!」
「一応自分の身体なんだよね!?」
「魂は死にません!」
うるせぇ!全部持ってってゲートオブバビロンごっこするんだい!できるか知らないけどな!最後はちゃんと返すけどね!
「もう時間か・・・あわわ・・・バタッ」
「千草殿!?しっかり!」
なぬ!?千草が緊張でぶっ倒れた!ポーション!ポーションは何処だ!
「待っててください!ポーションを・・・痛?!」
そういや針山になってたんだったあぁ!?いってぇ!刺さったよ!なんで鞘に入ってねぇんだよ?!
「妖夢殿?!そんな剣山に手を突っ込んだら怪我をってもう怪我してる?!」
落ち着け!落ち着くんだ俺!深呼吸だ!スーーハーーー。俺は冷静、俺は冷静!よし、まずは命を落ち着かせなきゃいけないな。
「命、まだあわわわわてる時間じゃあわわわ」
「妖夢殿落ち着いてください!」
ダメだあぁー!身体の方が落ち着いてねえぇー!
「落ち着きましたか?」
しばらくして皆落ち着いたので命に話しかけてみる。
「妖夢殿に言われたくはありませんが・・・妖夢殿があんなに慌てるのは久しぶりに見た気がします。」
すんません、ほんと、すみません。ってか、俺って結構普段から慌ててる気がしたんだがそんな久しぶりだったか?
「私は普段から慌ててる筈ですが・・・そんなに久しい事でしたか?」
その質問にうーんと腕を組みながら命は思い出そうと首を傾げ考える。
「うーん。恐らくは最後に見たのは二年前の神の恩恵を貰う時じゃありませんでしたか?」
ああ、あれは慌てたなぁ~。あんだけやったら初めからオールSになるんじゃないかな~とか、初めからレベル2とか3になってんじゃね?って思ってたのにステイタス全部10で、レベルも1だからね。慌てるよそりゃ。
「・・・お恥ずかしい限りです」
命はニコニコしながら昔を思い出すように少し上を向く。
「妖夢殿ってば「ええ?!どうして10なんですか?!タケ!どうしましょう!!今までの全部無駄だったんですか?!」ってタケミカヅチ様に泣き付いてましたもんね、ふふ」
「・・・懐かしいね、ふふふ。」
え、ちょ、おま。なんでそんな事覚えてんの?やめぇや千草も懐かしいとか言わなくていいよ!つか笑うな!・・・知らん!そんな奴は知らん!俺は変わったんだ!
「・・・ふむ、知らない人ですね!」
「ぶふっ、顔を赤くしながらでは説得力が欠片もありませんよっ!」
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