ハーメルン
Fallout:SAR
101のアイツからの手紙


 アドバイスはなんと、福島から東京を経由した浜松までの情勢の説明から始まっていた。
 そして山師の説明とそれを仕事にする場合の、注意点やアドバイスが細かく書かれている。

「勉強になるなあ、これ」
「でしょ。あたしもしっかり読み込むけど、アキラも時間がある時にちゃんと読んでおいて。これが書かれた頃は大正義団なんてなかっただろうけど、浜松の街やその近辺の廃墟は詳しく書かれてるから」
「ああ。偵察が楽になりそうだぜ」
「やっぱり1人で行くの、浜松?」
「ミサキみてえな美人じゃ、連れてるだけで絡まれるだろうからな」
「もうっ、お世辞を言っても何も出ないんだからねっ!」

 ノートには、もしも運び屋としてこちらに来た君が争いを好まぬのなら、自分が今まで旅をして見て来た中で最も安全と思われる、この小舟の里で帰りを待っていてくれと書いてあった。そうしたらレベル上げを手伝うから、のんびり一緒に元いた世界に帰る方法でも探そうと。

「うーん。コイツはあれだなあ」
「なに?」
「かんっぺきな主人公。となるとミサキはヒロインで、俺は脇役のサポートキャラって役どころかな。メガネだし」
「僕もメガネなんだけど?」
「カズノブさんは顔がいいから主役でしょ。なあ、アネゴ?」
「セックスも上手だしな、カズは」
「んだよ、主人公は主人公でもエロゲの主人公かよ。羨ましいねえ」

 最後に西から突如スーパーミュータントの集団が現れ、それを撃退はしたが西日本が気になるので自分はそちらに向かうとノートには書かれている。
 その予定ルートも書いてあるので、もしも101のアイツを追うとなれば、このノートはずいぶんと役に立ってくれるだろう。
 101のアイツが小舟の里に戻るのが先か、俺とミサキがレベルを上げて西へと旅立つのが先か。それはまだ、誰にもわからない。

「そうだ、アキラ」
「んー。どした、シズク?」
「これを長から預かって来た。心ばかりのお礼だそうだよ」

 シズクがテーブルに置いたのは、ゲームで見たままの核分裂バッテリーだ。

「おお。いいのかよ? 浄水器に使うから回せねえって話だったが」
「これは、長が私費で買った物だからな。ありがたくいただいておけ」
「助かるなあ。セイちゃん、これでボートをどれくらい動かせる?」
「1年か2年」
「そんなにかよ。ありがてえな。じゃあ明日から、タレットの設置とみんなの訓練だな」
「ねえ、アキラ。あたしにも銃の撃ち方を教えてよね」
「その気になってくれたのはありがてえ。ミサキが使うならミニガンかねえ」
「ノートにね、まず安全な小舟の里でどのくらいの重さなら持って走り回れるか試せって書いてあったの。それ、ちょっと出してみてよ」
「あー。ま、装填さえしなきゃいいか。ほれ」
「でっかっ!」

 ミニガンは人間より大柄なスーパーミュータントやパワーアーマーを装備した連中が好んで使う武器なので、大きさだけでなく重さもかなりある。
 床に出したミニガンは無改造の物でさえ、その重さは27.4。
 俺では構えて撃ちまくるどころか、持ち上げる事すら出来なさそうなほどの代物だ。

「こっちじゃ重さの影響がシビアで、Strengthの2倍くれえまでしか戦闘じゃ使えねえ。まあ、パワーアーマーを装備すりゃいいだけか。ピンク塗装なんて、いかにもミサキが好きそうだし。ああ、特殊部隊にもパワーアーマーを配備しておいた方がいいな。デスクロー先生なんて日本にゃいないにしても、どっかのチンピラ連中とはいつか戦う可能性はあるし。くくっ、チンピラ共め。BOS型だろうがエンクレイヴ型だろうが、それどころかT-51bですら、俺が改造した4のパワーアーマーの前では、迂闊にガンダムの前に出た旧ザクでしかねえって体にわからせてやんよ。ふははっ」

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