ハーメルン
Fallout:SAR
説明

「えっちゃんってオマエ……」
「ふふっ。かわいいでしょ。ED-Eだから、えっちゃん」
「俺は別にいいけどよ。ED-E、弾薬の製作は可能か? もし出来るなら、NVのアイテムやプレイヤーである運び屋にはDLCが適用されてるって事になる」
「ぴいっ!」
「へえ、可能なのか。そりゃあツイてるな。レベルキャップも50じゃんか」
「なにそれ?」
「簡単に言うと、オマエさんとED-Eの出来る事が増えて、30までしか上がらないレベルが50まで上がるって事だ」
「へー。増えてる分には問題ないね。ごちそうさまでしたっ」

 これでもかとちゃぶ台に並べていた料理をほとんど平らげ、運び屋が満足気に微笑みながら両手を合わせる。
 か細い体のどこに入れたんだと聞いてみたいが、マンガやアニメでは女の子に大食いだなんて言うと男は必ず酷い目に遭わされていたものだ。なので黙って頷き、タバコに火を点ける。

「ふうっ。お粗末さん。じゃあ次は、その腕についてるピップボーイの説明だ」
「これ? 外そうとしてもダメなのよねえ。重いしジャマだしかわいくないし、出来たらすぐにでも外して投げ捨てたいんだけど」
「こんな世界で生き抜くための命綱を、くだんねえ理由で投げ捨てようとすんな。ちっとこっち来い」
「な、なによ。あたしは見知らぬ世界で泣くほど不安だったのに命を助けられて、美味しいゴハンを食べさせてくれたからって、簡単に処女を捧げちゃうような軽い女じゃないんだからねっ!」
「いらねえ情報をありがとう。俺は強姦じゃ勃起しねえんだ。ピップボーイ、その端末の機能を説明しながら確認するだけだから、安心してこっちに来い」
「キ、キスとかしようとしたらぶん殴るわよ?」
「へいへい。撃つからぶん殴るになっただけマシだな」

 いい匂いがする。

 まず思ったのは、それだ。
 こんな事ではダメだと、そばに来て左手を俺に差し出した運び屋のピップボーイを操作するのに集中する。

「マジかよ、このステ振り……」
「なんか問題あるの?」
「Strengthが10で、他はオール3。完全な脳筋ってヤツだ。もうレベルが5なのは羨ましいな。現時点で2つ取れるPerksは後で取得しよう。まずは説明だ」

 フォールアウトNVをプレイしたのはずいぶんと昔なのでうろ覚えだが、普通のゲームで言うスキルやアビリティにあたるPerksはフォールアウト4と違ってレベルアップと同時に取得しなければならないシステムだったような気がする。
 もしそうならばこの世界は、それなりに俺達に融通を利かせてくれているのかもしれない。

「へ、脳筋って?」
「脳みそまで筋肉。こんな美人なのにCharismaが3とか、バグってんじゃねえのか」
「失礼ねえ。でも、美人って言われちゃった。えへへ」

 テレてんじゃねえ、かわいいじゃねえか。
 思っても口には出せない。彼女いない歴=年齢の童貞なんてそんなものだ。

「で、このピップボーイにはStrengthの数値に応じた物資を収納する事が可能だ。俺の場合はバグか仕様か知らんが、家が何百軒も入ってるけどな」
「ふうん。あ、ここにナントカバスローブって書いてある」
「アーマードバスローブな。そこは防具の表示欄だ。その手前が武器だったんだが、9mmピストルしか表示されてなかった。初期武器って扱いなんだろうな。うわ、スティムパックどころか、水も食料もなしかよ。このままだと確実に野垂れ死にだぞ、オマエ」

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