ハーメルン
やはり俺の青春にウルトラマンがいるのはまちがっている
若人達は英雄だった 後編
noside
『『『行くぞ!!』』』
時空城最上層において、雌雄を決する戦いが繰り広げられていた。
ギンガとビクトリーの合体した戦士、ギンガビクトリーと、アストレイの力を纏う重装騎士、エクシードXは眼前に立つ4体の悪魔に向かっていく。
戦力差はちょうど倍、ファイブキング・コルネイユ、アストレイキラー、グローカービショップ、そしてエタルガーという、強力な力を持つ存在が相手だった。
先程まではその戦力差に押されており、敗北の際まで追い詰められつつあった。
その力の差に、今もそこまで大きな変わりは無いだろう。
だがしかし、それがどうしたというのだろうか。
彼等に届いた言葉、そして想いは彼等の内で燃える炎と共鳴し、さらに力強く燃え上がらせていた。
ここで立ち止まる訳にはいかない、彼等と共に戦うために今、自分達は立っているのだと。
その受け取った想いを胸に、彼等は進んでいくのだ。
『小癪な・・・!やれぇぇ!!』
あれだけ痛めつけてやったのに、まだ向かってくる気かと、エタルガーは忌々し気に吐き捨てながらも、呼び出した三体の魔獣を差し向ける。
今度こそ滅ぼす、その意志を受け、魔獣達はギンガビクトリーとXに向かっていく。
『彩加!!』
『うん!』
Xの呼びかけに応じ、彩加が真っ先に飛び出し、先頭にいたグローカービショップの動きを封じ込める。
『『うォォォッ!!』』
Xのパワーで押し留められたグローカービショップに対し、Xの背後から飛び出したギンガビクトリーの跳び蹴りが炸裂する。
Xに意識を向けていたからか、グローカービショップが僅かに怯んだように後退する。
それは彼らが付け入る隙であり、彼等の勝利への道筋だった。
『沙希!!』
『分かってる!!』
八幡の呼びかけに応え、沙希はビクトリーランサーにシェパードンのスパークドールズを読み込ませ、シェパードンセイバーを呼び出す。
地面を突き破るように現れたそれを、ギンガビクトリーは両の手でしっかりと保持、何度も叩き付ける様に切りつける。
あまりの勢いに押されたか、グローカービショップは大きく体勢を崩す。
その隙を突き、ダメ押しと言わんばかりに右腕を切り落とした。
『僕もいるよ!!』
反動で離れたグローカービショップを追い、Xカリバーを下段から上段に向かって振りぬく。
それは狙いたがわずグローカービショップの左腕を切り落とし、その巨体を地に倒した。
間違いなく重い一撃、クリーンヒットが叩き込まれた事で、追撃に移ろうとしたために、Xの周囲への警戒が一瞬緩む。
一対一ならばそのような事はする意味もない。
だが、今は乱戦状態の様なものだ、常に全方位に気を配っていなければならない状況である。
その一瞬の隙を突き、Xの死角よりアストレイキラーが迫り、その魔爪で切り裂かんとした。
『『ッ・・・!!』』
それに気付いたものの、身体の動きは追い付かないのだろう、Xは防御態勢を取ろうとするが、既に間に合わない距離にまでそれは迫っていた。
『ギンガスパークランス!!』
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