第6話
ラボに突入するガロード。
待ち構えるのは、4本の足で巨体を支えるグランディーネの姿。
その佇まいと大きく開く砲門に、ガロードは思わず鳥肌が立つ。
「コイツが……敵……」
「ふん、1機でのこのこと来おったか。対空防御」
「来るのか!?」
グランディーネに設置された4門の対空ビーム砲がGXを狙う。
無数に発射されるビームの弾が視界一杯に広がり、ガロードはビームライフルをシールドに切り替えて回避行動を取る。
リフレクターのエネルギー放出量を上げ機動力でどうにか攻撃を振り切るが、ここまで来て攻撃に転じる事ができない。
「上からじゃダメだ。下から潜り込む」
「やらせると思うか?」
機体の高度を下げて巨大な足の間へ潜り込もうとするガロード。
正面の、それも地面を移動して来る相手に、4門ある対空ビーム砲は正面の2門しか使えない。
ビームの数が減り、ガロードはシールドを再びライフルに切り替えて相手に銃口を向けた。
「足が失くなったら立てないだろ。崩れろ!!」
発射されたビームはグランディーネの脚部の1つに直撃する。
けれども、分厚い装甲で作られたその足は一撃では破壊できない。
更に、足裏部に設置されたホバーユニットを駆使して移動を始める。
「なんとしても奴を潰せ!! 先にはまだバルチャーも居るんだぞ!!」
「コイツ、動けるのか!? でもな!!」
ペダルを踏み込みGXを加速させる。
グランディーネの動きはモビルスーツの機動力に到底追い付けるモノではない。
回り込んで脚部を攻撃しようとするが、旋回するグランディーネはそうはさせまいとGXを正面に捉える。
対空ビームで弾幕を張りながら敵を寄せ付けない。
「思ったよりも機敏に動きやがる。アムロは、避けながら攻撃できてた。俺にだって!!」
攻撃を掻い潜りながらビームライフルのトリガーを引く。
発射されたビームは脚部に直撃するが、機体はまだ崩れ落ちない。
グランディーネに乗るフォンは、少しずつではあるが蓄積されるダメージに焦りを感じる。
「荷粒子光弾砲を撃て!! 奴を吹き飛ばすんだ!!」
「しかし、この距離で撃てば機体にもダメージが――」
「ここを突破されれば全てが無意味になる。やるんだ!!」
怒号を飛ばすフォンに操縦士は従う。
大きく開く砲門から、高エネルギーのビームを発射した。
「っ!!」
息を呑むガロード。
反射的にペダルを踏み、機体をジャンプさせてコレを回避する。
しかし飛び上がった事で、4門の対空ビームが一斉にGXを狙う。
「しまった!?」
「今だ!! もう1度荷光弾砲をぶち込め!!」
「やられっかよ!!」
ビームの雨を避けながらトリガーを引く。
対空ビーム砲の1つに直撃し爆発が起こる。
「もう1発撃ち込めば!!」
ガロードは攻撃に集中し過ぎていた。
そのせいで荷粒子光弾砲の存在を一瞬ではあるが頭から離してしまい、次の瞬間には発射されてしまう。
気付いた時には、目の前に強力なビームが迫る。
「やられる!?」
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