3.回想タイムに入る時は誰も居ない所でやろう
おまけに彼はそれだけで終わらせるような優しい思考をしていない。恐らくだが、この戦いは痛み分けの様な形になる、それさえも最初から予想しているのだろう。
だからこそ旅団の頭、クロロに手紙を送った。次へ繋がりを残す為に。 先日アマルの禁忌本を探す様に命じたのも、恐らくはそこへ繋がる。
フッと意図せず笑いが漏れた。傍若無人、傲岸不遜、あるいは完璧超人。そんな言葉で形容出来る様な上司。
彼が僕を必要としてくれると云うなら、僕はそれに全力で応えたい。改めてリンはそう強く思った。
「君が居なくなると僕が寂しい・・・か」
帰り際のあの言葉、身体が震える程嬉しかった。今までの人生でそんな言葉を投げてくれる人は居なかったから。
「全く・・・・そんな事言われたら、離れられなくなるじゃないですか」
ボートは速度を上げて帰路を進む。
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