ハーメルン
魔法世界興国物語~白き髪のアリア~
第9話「独立宣言」

Side アリア

「んっ・・・くぅ、は・・・っ」
「もう少しです、アリア先生」
「ち、茶々丸さん、でも・・・んぁっ」
「もう少しで締まりま・・・したっ!」
「あぅっ」


ぎゅむっ・・・と腹部を締め上げられて、私は小さな悲鳴を上げてしまいました。
その後も続く窮屈感に、はぁ・・・と息を吐きます。


「アリア先生はまだ10歳ですので、くびれを出すにはコルセットが必要なのです」
「別にいらないのに・・・」
「そう言うわけにも参りません」
「うう・・・」


軽く唸りつつ、お腹の黒いコルセットに触れます。
背中に編み上げ紐のある、ベーシックな奴です。


「ユリアさん、衣装を」
「はい、この黒いのですね?」


茶々丸さんの傍で私の着替えを手伝っているのは、侍女の一人、ユリアさん。
年齢は15歳前後で、セミロングの水色の髪が特徴的な女性です。
服装は部類としてはメイド服ですが、どことなく水が流れるような、流線型の衣服を纏っています。
右眼の魔眼で視る限り、水の精霊に対し高い親和性を持っていることがわかります。


この人、水の精霊と人間とのハーフで・・・オスティア難民の一人。
クルトおじ様は、そのあたりに目をつけて私の傍においているのでしょうけど・・・。
でもこの人、私(特に左眼)に触れると大変なことになるんですよね。魔眼的に。


「大丈夫ですよ多分」


本人は軽く言ってますけど、かなり重要なことです。
私は茶々丸さんとユリアさん(直接触れないように)に手伝って貰いながら、用意された衣服を身に着けて行きました。
ふーむ、と、姿見の前で立って確認していると・・・。


「おい、時間が無いぞ」
「キュウクツダゼ・・・」


エヴァさんが、扉の所から声をかけてきました。
茶々丸さんはメイド服 (ロングスカート)ですが、エヴァさんは普通に舞踏会に参加する気満々なようで、白いフリルリボンドレスを纏っています。
頭の上のチャチャゼロさんも、今日は正装です。


ちなみに私は、黒を基調としたワンピースドレスを着ています。
腰の部分に赤いリボンがついていて、全体的にフリルは少なめ、踝まで覆うロングスカート。
所々に赤いラインが入っていて、帽子を兼ねた白のヘッドドレスにも、赤いリボン。
大きな姿見の前で、くるんっ、と一回転して確認。ふわり、とスカートが遠心力で回り・・・。
茶々丸さんが、ぐっ! と親指を突き出しました。何なんでしょう・・・。


「それではアリア先生、お時間です」
「わかりました」
「いや、それ私が言ったことだろ!?」
「ゴシュジンダカラナ」


いつも通りの様子に、私は笑みを浮かべます。
この人達は、いつも変わらない。


扉の所で待機していた田中さん(黒服、似合いますね・・・)と、その腕に抱かれた水銀○な晴明さん。
そしてカムイさんが、のっそのっそとついてきます。
ユリアさんは私の私室に残り、エヴァさんと茶々丸さんは一緒に。


角を曲がり、廊下に出ると、左右一列にウェスペルタティアの騎士の制服を纏った人達が並んでいました。

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