ハーメルン
ロザリオとバンパイア ~刃の音撃戦士~
第六の巻「夏は鼓の鬼が忙しくなる時期!え?関係無い?:中編」

 ジンキ「どうだ?紫ちゃんは目を覚ましたかい?」

 僕は近くの川から水を持ってくると木陰に眠っている紫ちゃんの隣にいる萌香さんに訊ねた。萌香さんは少し動揺しながらも首を振り、

 萌香「う、ううん、ケガはたいした事はないけど戦闘で使った魔力の消耗が激しかったみたい。」

 ジンキ「そうか、それを聞いて安心したよ。」

 月音「でもジンキ君、一つ聞きたいのだけど…」

 月音君は言いにくそうに僕に訊ねてきた。

 ジンキ「なんだね?月音君なにかおかしいかい?」

 月音「おかしいも何もなんで上半身裸なんだ?」

 月音君はそういったが今思うと萌香さんはそれで動揺していたのか、勿論これには理由があり、

 ジンキ「いや、さっきの戦闘で服が返り血(?)がついたから水を汲んだついでに服を洗いに行ったわけだよ?ところでどうこのサイドトライセップス?」

 月音「すごく…固そうですじゃなくて、何で変身しなかったの?テレビとかではああいう変身すると服も元通りになるから大丈夫なんじゃあ・・」

 月音君はそう言うが確かに仮面ライダーとかウルトラマンとか戦隊ヒーローは普通そうなるけど‥響鬼は特別な仕様だからね…とりあえず説明しよう。

 ジンキ「月音君、世の中そんなにうまく行かないよ僕たちの変身は炎や雷を纏って変身するから服は燃えたり裂けたりしてなくなるんだよ。」

 胡夢「ああ、だから荷物があんなに多かったんだ。」

 紫ちゃんのカードを磨きながら胡夢ちゃんは言ったが実際月音君の荷物と比べてみると

 月音君の荷物:着替え(二泊分)、洗面道具、消毒液と絆創膏、タオル×5枚

 ジンキの荷物:着替え(5泊分)、洗面道具、救急セット、タオル×10枚、ディスクアニマルケース×2、烈斬、光震天、烈光、予備の音撃棒の材料、将棋一セット

 とこんなにも多いのだ、ひまわり畑についた時は目的地ではないと思って持っていなかったが、一回分の着替えを入れたバッグもあったのだが、それをとる前にバスが出発してしまい、変身できないわけである。

 僕はその事を説明し終わると胡夢さんはついさっき切り捨てた草の残骸を見て

 胡夢「第一、びっくりだよまさか紫ちゃんがこんな怪物達をやっつける力があったなんてそのくせ何であんなに人間界を恐がっていたのかわかんないし私達何だかんだで紫ちゃんについて知らないことまだたくさんあるよね人間とも妖とも違う「魔女」についてもね」

 ジンキ「紫ちゃんが人間界を恐がっている事については僕がこの前猛士で銀で魔法使いの方がいたから聞いたことがあったが魔女などは風の声を聞き、精霊と語り合う事で自然の力を自分の力にする種族らしく都会のように自然が壊され“気”が乱れた街は慣れてないと眩暈がするほど気持ちが悪いものらしい…自然から力を借りる点では僕たちと似ているかもね。」

 月音「へ~そうなんだ。」

 萌香「よく調べたね。」

 ジンキ「僕は調べることにおいても頂点に立つ男だからな…なんちゃって」

 僕の説明に皆は納得するとさっきの女性の方々がきた。

 女性「あの…どうですか?紫ちゃんの具合は」

 ジンキ「ケガは思ったより軽いものであったが少々力を使いすぎてね寝ているよ。」

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