ハーメルン
俺の夢にはISが必要だ!~目指せISゲットで漢のロマンと理想の老後~
ISゲットだぜ!
カリカリ
カリカリ
ひたすらペンを走らせる。
カリカリ
カリカリ
白いノートが黒く染まっていく。
カリカリ
カリカリ
なぜ自分は苦痛に思いながらこんな事をしているのだろうか?
カリカリ
カリカリ
人生は常に勉強だと言う奴がいる。だが、そんなのは一部のドМの自慰行為に近いと思う。
カリカリ
カリカリ
だって俺はこんなにも辛いのだから。
カリカリ
カリカリ
関係ないが小学生は世界一自由な生き物だと思う。
カリカリ
カリカリ
だからそう。京都に行こう。
ペンを置き、財布とケータイをポケットに突っ込む。
着替えなんて向こうで買えばいい。
着の身着のまま玄関のドアノブに手が掛かる。その瞬間。
『♪~~♪~~』
某電波な少年番組のプロデューサーが登場しそうな音楽が鳴る。
ケータイのディスプレイを見ると、そこには。
『篠ノ之束』
無視したい。無視したいけど、その後が怖い。
大人しく電話にでる。
「もしもし」
『やっほーしー君』
「何用です?」
『それはこっちのセリフだよ。しー君こそ外に何の用があるのかな?』
自分が首輪付きって事忘れてたよ。
「束さん、脳ミソがとろけそうなんです」
『しー君ってそこまで頭悪くないよね? 世間一般では秀才レベル程度だけど、前世の知識もあるんだし、そんなに難しい?』
「俺の脳は、体育系6文系4で出来てるんで、理系? 知らない子ですね」
『それでよくISの勉強をしたいなんて言えたね?』
「だって必要な事なんだもん」
『だもん。じゃないよまったく。早く机に戻りなさい』
束さんに怒られ渋々机に戻る。
まぁ、自分から教えを請うておいて逃げようとしたのだから、怒られるのはしょうがない。
ケータイをハンズフリーにして机の上に置く。
「所で束さん、そっちの調子はどうよ」
『ISはデウス・エクス・マキナで、地上の全ての戦争を終わらせる為に神から遣わされた機神だ! って言う科学者が現れたね』
「束さんはついに神になったのか。確かに、束さんは俺を転生させた女神に似てるかも」
『も~、束さんが女神みたいに綺麗だなんて、しー君てば褒め上手なんだから』
「いえ、その女神も束さんみたいにうざい感じでした」
『ひどっ!』
束さんは何やら作業中らしく、取り留めのない会話をしながら俺もISの勉強に戻る。
内容はあって無い様なものだ。
束さんの愚痴だったり、最近の一夏や箒の様子だったり。
どれくらい喋っていただろうか。
そろそろ寝ようかな? そう思った時。
『ねーねーしー君、しー君てさ、前世では束さん達と知り合いだったの?』
「急にどうしたんです?」
『しー君があんまり聞いて欲しくなさそうだったけど、しー君は束さんやちーちゃんに詳しいし、知り合いだったのかな~って』
ペンを動かす手が止まってしまった。
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