ハーメルン
どうしてこうなった? 異伝編
NARUTO 第十九話

 今、木ノ葉の里をある衝撃が襲っていた。
 二代目三忍自来也死す。それは多くの忍にとって信じがたい出来事であった。
 三忍とは木ノ葉にとって特別な称号だ。それは初代三忍が木ノ葉の設立者であり、そして並ぶ者がいない実力者だったからである。
 それは二代目三忍も同じだ。多くの忍にとって三忍とは雲の上の存在なのだ。

 その三忍である自来也が暁のリーダーであるペインに敗れた。
 強く、里を愛し、忍の文字に恥じない忍耐を持つ彼が死んだ事も衝撃だったが、暁のリーダーが自来也を上回る強さという事もまた木ノ葉を揺るがしている衝撃であった。
 あの三忍でも勝てなかった。それを知って危機感を覚えない忍は木ノ葉にはいないだろう。

 そして、自来也の最後の弟子であるナルトもまた、自来也の死を知って嘆き悲しんでいた。



「何でそんな無茶を許したんだってばよ!!」

 ナルトは火影室で綱手に詰問していた。暁という危険な組織のリーダーがいるアジトに一人で潜入任務をする。それがどれだけ危険な任務かはナルトにも理解出来る。
 だというのに、そんな危険な任務を自来也一人で行かせたのだ。それがナルトには許せなかった。
 正確には自来也が自ら買って出た任務であり、一人ではないと逆に難しい任務であり、そして綱手は反対をした側なのだが、最終的に一人で行かせた事に変わりはないと綱手はナルトの言葉を否定しなかったのだ。

「バアちゃんはエロ仙人の性格を良く分かってんだろ! たった一人でそんな危ねー所に――」
「よせナルト。五代目の気持ちが分からないお前じゃないだろ」

 なおも綱手を責めるナルトをカカシが宥める。ナルトとて綱手が親しい人の死をどう受け止めているかは理解している。
 だが、理解出来るからと言ってそれで納得出来る程ナルトは大人にはなっていなかった。

「くそ! 大体、そんな危険な任務ならアカネが一緒にいれば良かったじゃねーか!」

 それを聞いてアカネは顔を僅かに顰めるが、すぐに表情を元に戻してナルトへと言葉を返した。

「私とて常に誰かに付いていられる訳ではありません。忍の世界に死とは切っても切れない物。どんな強者でも死ぬ事はあります。私がいればどうにかなると思っているなら大間違いですよ」
「う……」

 静かだが、しかしはっきりとした物言いとアカネから放たれた圧力にナルトは気圧されて何も言い返せなくなる。
 任務と死は隣り合わせ。それは分かっていたつもりだった。だが、親しい人の死に慣れていないナルトにはやはりつもり(・・・)だったという事だろう。

「くそ!」

 ナルトは五代目火影が自来也だったならば綱手にこんな無茶をさせていなかったと悪態を吐いて火影室から退室する。

「ナルト!」
「サクラ……いい。少しそっとしておいてやれ。それよりも、お前も退室しろ。少し緊急の話し合いがある」

 そんなナルトを追いかけようとするサクラを綱手は止め、そしてサクラにも退室を促した。
 今のナルトには時間を与えた方がいいという綱手の判断だろう。その言葉に従いサクラはナルトを追う事はなく、自身も退室した。

「……オレはいいのか?」

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