ハーメルン
どうしてこうなった? 異伝編
NARUTO 第三話

 さて、またも女性として産まれたアカネであったが、まあ何事もなかったかのようにすくすくと育っていった。
 そもそも彼女の起源は男性であるかもしれないが、すでに最初の人生の何倍もの時間を女性として過ごしているのだ。もう中身は殆ど女性といっても過言ではなかった。
 彼女の根幹にあったとある目的の為には男性に生まれなければいけないが、まあ気長に待とうと言えるくらい達観していた。それくらいの長き人生を歩んできたのだ。

 そんな彼女の苗字だが、なんと前世と同じく日向であった。これにはアカネも驚いた。
 転生の度に異世界に行く事が多いアカネが、二度続けて同じ世界で生まれた事は数える程しかない。というかこれが二回目だった。
 そして前世と同じ一族として生まれたのもまた驚きだった。多くの一族が住まう木ノ葉にて連続で日向で生まれるなどどれだけの確率なのか。
 もっとも、転生自体が珍しいというレベルではないので他と比較する事など出来はしないが。
 そもそもこの世界には多くの国があるのだから木ノ葉で産まれたこと自体が珍しいと言えよう。

 だが、アカネは知らない事だがこれには一応の理由があった。
 それはアカネの内包するチャクラの量に関係している。
 アカネは幾度もの生を経て、膨大なチャクラを生まれながらにその身に宿している。
 その為転生をするには器となる肉体がそのチャクラに耐えられる素養を持ってなければならないのだ。
 もし素養のない肉体に生まれ変わっていれば、アカネは数年と持たずに死んでいただろう。下手すれば産まれてすぐに死亡していた可能性もある。
 それを防ぐ為に無意識に魂が強い肉体を求めた結果、再び日向一族に生まれ変わったのだ。

 もっとも、確率で言えば日向に生まれ変わるのが低かった事は確かだ。
 アカネの転生体としての候補に上がる一族には、千手一族・うずまき一族・うちは一族などが日向以外にあった。もちろんこれら以外にも幾つか候補はあっただろうが。
 その中でもっとも器として理想的なのが千手一族とうずまき一族だ。この二つは特に生命力が強い一族として知られているからだ。
 この候補はあくまで候補であり、転生時に選んでいる訳ではない。日向に生まれ変わったのは完全に運である。なので、低い確率を引き当てた事に間違いはなかった。

 まあそんな事はアカネには知った事ではなく、とりあえず今の人生を楽しむ事にしようと考えていた。
 アカネはこれでも転生のベテランである。……アカネ以外にそんな存在がいて、それをアカネが知ればすぐにでも友達になりに行くだろうが。
 とにかく、アカネが転生してからまず最初にする事がある。前世は前世、今世は今世と頭を切り替える事だ。

 前世を引きずったままでは今世に色々と面倒事を持ち込むことになるからだ。
 前世はああだった。前世は良かった。などと考えるのは今世に対して失礼だろう。特に産んでくれた父母に対して一番失礼だ。
 前世の両親の方が良かったなどとは口が裂けても言えないし、思うこと自体が失礼だ。なので、頭を切り替えるわけだ。

 そうする事で新しい人生を楽しむ事も出来る。子ども時代も慣れれば楽しいものなのだ。ベテランは切り替えが早かった。
 ……流石に赤子の内にされる(しも)の世話だけは永遠に慣れる事はなかったが。

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