推理してる暇があるなら足を動かせと言いたい
ミシロタウンを出て二時間ほど経っただろうか。
「父さん!」
「ハルトか、早かったな」
場所はトウカシティ中央、トウカジム前。
二時間ほど前、ハルカちゃんをこのトウカジム前で見たと父さんから情報が入った。
情報をもらってからすぐにエアに飛んでもらい、急行したトウカジムの前で父さんが待っていた。
「父さん、ハルカちゃんを見たって本当?!」
「ああ、すぐに人混みに紛れて見失ったが、確かにハルカちゃんだった…………位置的にはあっちだな」
そうしてハルカちゃんが向かって行ったと言う方向を指さす。
「あっちは…………104番道路のほうか」
「外に出た…………とは思いたくないがそもそもここまで来た、と言う時点でな」
ミシロタウンからトウカシティまで101番道路と102番道路を超えなければならない。
「だが子供の足でそんな距離歩けるものか?」
父さんの疑問に、けれどそれを是と答える。
「ハルカちゃん、お父さんのフィールドワークについていったりで道の悪いところも割と歩き慣れてるみたいだし、けっこう体力もあるみたいだよ」
だから可能か不可能かで言われれば、可能だろう…………とは言っても所詮は子供の足。距離を考え、逆算すればミシロタウンを出たのは夜中であることは間違いないだろう。
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