オルレアンの戦い(後編)
邪ンヌは自虐の笑みを浮かべながらそうまくしたて無抵抗というかのように腕をひろげる
(やればいいのよ!どうせあなたも彼らと同じなんでしょ・・・さあ!さあ!)
それをみてゆっくりと邪ンヌへと手を伸ばし
「共に行こう邪ンヌ!」
そう言い放った
「は?」
「えええええ!」
邪ンヌとジャンヌが驚きの声を出す
「何考えてるのよあんた?」
邪ンヌがつかみかかろうとする
後ろに控えていた竜牙兵が動こうとするがそれをとめる
「だから一緒に旅をしようと「だからなんでそうなるのよ!」おおう」
「あれだけいためつけたのに!なぜよ・・・」
「きみはまだローマを知らないからだ」
「はい?」
「君が仮にここで果てるならばその魂は意思はここに囚われたままだ・・・だから!行こう!永遠に続く海の向こうへ!火を噴く山々を、偉大なる都市の数々を、エメラルドに輝く海を、どこまでも続く砂の海を、霧の都を、眠らぬ街を、うっそうと茂るジャングルを。時を超えてすべてを見せよう。あなたはこれだけのことをしたのだどうせ行くのは地獄だ、これからの我らの旅路はそれ以上だろう・・・だがどうせ行くのならば楽しいほうがいいだろう?」
そういって再び手を差し出す
「ばっかじゃないの?」
下らないそう吐き捨てるが
「ではなぜあなたは笑っているんだい?」
その言葉と裏腹に彼女は少し笑っていた。これがありもしない空想への嘲笑によるものか呆れ笑いかはわからない
だが確実に彼女の表情は柔らかくなっていた
「まあ、きれいな景色を見せたいという自慢に似た気持ちもあるがな」
「・・・あっきれた」
受け答えに心底呆れたように少し笑って武器を下す
「で?どうする?」
「そうね・・・まあ考えておくわ」
「「!」」
答えを聞こうとすると不意にジャンヌと邪ンヌから黄金の粒子がとけだしていく
「ジルがやられたようね・・・」
「ああ」
「じゃあまた」
「アベンジャーになるならいつでも歓迎よ」
「なるか!」
そういって邪ンヌは消える
「ありがとうございます」
ジャンヌがこちらに礼をしてくる
「なに、ただの自己満さ。最終的に振られちまったし」
やがて自身のからだからも黄金の粒子が立ち上りだす
そこらかしこから竜牙兵の勝鬨の声が聞こえてくる。それを聞きながら視界が暗転する
第1特異点修復完了
[9]前 [1]後書き 最初 最後 [5]目次 [3]栞
現在:5/5
[6]トップ/[8]マイページ
小説検索/ランキング
利用規約/FAQ/運営情報
取扱説明書/プライバシーポリシー
※下部メニューはPC版へのリンク