2022年06月18日(土) 06:22
タイトルの通り、これはあとがきなので、必然的に『俺と私』の重要なネタバレや、読後感を破壊しかねない裏話、自分語りの数々が記されています。
それでもよければ、どうぞ。
俺と私のマゼラン雲航海日誌、堂々完結!!!!!
苦節二年半!長く苦しくも楽しい日々でした。
本SSが始まったのは2017年の3月半ば、2月に発表された『2202』の一章嚆矢篇に触発されての衝動的執筆です。
あの頃はまだ私も学生で、今は路を違えた親友ともまだ仲睦まじく、やる夫創作などに没頭していました。
このSSを書き始めようと思ったきっかけは2202の公開によるヤマト熱の再燃という、全くの衝動的な理由ではありましたが、そこにはある重要な目的意識がありました。
それは、(ハーメルンの)R-TYPEのSS界隈に自分が良作を残してやるぞ、という一種の使命感にも似たものです。(今思えばかなり無根拠な自信です)
当時、R-TYPEの二次創作は数も少なく、フィーチャーされるのもシューティングゲームとしてのR-TYPEの、凄まじい設定のSFバトルとしての側面が多く、『スペースオペラとしてのR-TYPE』を描き出すもの、特に、TAC系列をベースにしたそれは極めて少ない状態でした(そして、二年の月日を経た今もそれは変わっていません)。
自分が読みたいSSがないなら自分で書く、それがSS創作者です
私は自らと、ネットのどこかに居る、同じ嗜好を持ったまだ見ぬ友人のために、R-TYPEとヤマトのクロスSSを書くことを決めました。
そうと決まれば後は早いものです、私は数日中に初戦闘回である二話『かかってきなさい』までを書き上げ投稿し、その手応えを確信すると、その後も精力的に執筆を続け、(今見ると)猛烈な速度で『衝撃波発生システムベルメイト』のはじめまでを描き上げました。
……ご存知の通り、快進撃はそこまで。
衝撃波発生システムベルメイトの【1】と【2】と【3】の投稿間隔はそれぞれ20日、3ヶ月と、いきなり月間、季刊のペースと失速し、その次の【4】が投稿されるのは、実に半年後という体たらく。
その理由は明確でした、『スペースオペラ的な大規模戦闘』というものは、非常に執筆の難易度が高いのです。
宇宙を飛ぶ戦闘機や戦艦といった兵器群のスペックや戦い方をこの世界の誰が理解しているでしょうか、誰も知りません、戦力の指標も、戦術のノウハウも、セオリーもありません。
そんな状態のものを、”スペオペ大好きな”読者と自分が納得できるような形で描いてくというのは、非常に高いストレスになります、シラフでは難しいのですが私は下戸です、深夜テンションの利用や義務感などを駆使して立ち向かいますが、戦闘の大規模化と重圧の増加に伴い、私にかかる負荷は増加していきました。
当然、描きたいものを描いているのですから、誰にも文句は言えないし、言わせません……ですが、辛いのは事実。
立て込んでいくリアルと、展開の進行につれて執筆は長引き、それが頂点に達したのが、『BGRR.GRIDROCK』の10ヶ月です、グリッドロック登場回だったのは偶然なのですが、この話の執筆中に、SSSS.GRIDMANが始まって終わりました。
息抜き作品として『グラップラーソシルミ!』を書きはじめたのもその時期でした、とにかく何かを書いていないとなけなしの執筆技能が錆びついてしまう、とにかく執筆行為のためのモチベーションがほしい、という理由で書き始めたあの作品は、見事にその役割を果たしてくれました。(今は未完となっていますが、設定やキャラクターを変えた『ソシルミ的なもの』はいつかもう一度やるつもりです)
一年近くも凍りついていた『俺と私』を動かしたものは一つしかありません、宇宙戦艦ヤマト2202の完結による危機感です。
宇宙戦艦ヤマト2202とともに産声を上げた本SSが、宇宙戦艦ヤマト2202の映像展開が全て終わってもまだしつこく、それも半死半生のまま続いている……という光景は、あまりにも美しくありません。
『ドメル戦』から『グリーン・インフェルノ撃破』までの大枠が完全に出来上がったのもその時です。
正直に言うと、BGRR.GRIDROCKまではなんとなく『ガミラスに攻め込んだらガトランティスが来て~』とか、『ゴラン・ダガームとは戦わせるか友達にさせるか悩むなあ』とか『イスカンダルの地下から大量の波動砲搭載戦艦が湧き出して来て提督が量産したグリーン・インフェルノと大戦争を繰り広げるのはどうだろう!』とか、なんとなく考えていました、BGRR.GRIDROCK執筆中に最終話までのプロットの第一案が完成したのですが、当時のそれは武本と提督の立場が反対で、武本が破壊した民間船から飛び出した『ガミラスに生息する肉食哺乳類の丸っこいぬいぐるみ』を目撃して改心し、提督と対立する……とか、そういう感じでした。
その数カ月後に奮起した私はプロットを修正し完成させると、一日一話、三日一話というこれまでにはないペースでの執筆を行い、最終章においては少々停滞したものの、無事書き上げ、今に至ります。
結局、『○○VS○○』的な、第三勢力と戦って仲直り、という展開になってしまったことや、さんざん引っ張ったヤマト側の人物描写が曖昧に終わってしまったことについてに思うところがないわけでもありませんが、見切り発車で始まりながらも、結果的にストーリーとしては一定のまとまりを作れたことについては大いに満足しています。
後は、終盤に向かうにつれ大味になってしまった戦闘描写をもう少し細部まで描いてみたかったということ、ドメル3000隻、バラン10000隻を前提に急速にインフレしたため、バイド艦隊の発展の過程をいくつも抜かしてしまったことが心残りですが、バイドものはおそらく、しばらくは描くことはないでしょう。
と、いうことで、書くことはこれくらいですね。
評価、感想、誤字報告、PVをありがとう、重ねてお礼を申し上げます。
今後は、しばらく充電期間を置いた後、ソシルミに近いドラゴンボール作品を書くつもりでいますが、もしかしたらR絡みでまた何かやるかもしれません。
……あと、本編には未解決の謎や、仕込んでおいて回収しなかった他作品ネタなどがありますが、『これってあれですよね!?』とか『これ何だったんですか?』とかここや『俺と私』の感想欄で聞いてくだされば、多分大喜びで答えると思います。
それでは皆さん、また会う日まで。
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2019年10月22日(火) 15:46
桐山将幸
>なのはのゼントラーディ化はたまにあるMS型のバリアジャケットを着るオリ主って作品がどうも腑に落ちなかったからだったりします。
>やっぱり操縦してなんぼかなと思いますので。
>その分、人と十数mのロボットが並んで立っててもある意味原作のままだったり滅んだ過去の文明のせいで大変なことになってるマクロスは親和性が高いかなと思った次第です。
そういう『舞台設定は無茶だけど筋は通っている』クロスオーバーは大好きです。
>なので初接触の時はマクロス側は
>「コスプレしたゼントラン?うわっ!?あいつ戦艦並みのビーム砲装備してやがる!?」
>となりなのは側は
>「あのパワードスーツ(クアドラン)強い!?こっちはあり得ない関節の動きしたから無人機のは、えぇぇ!?小人が乗ってる!?」
>という感じになります。
パワードスーツを着た戦士に混ざって人間並みの判断力を持った機械兵が襲ってきたらビビる!
……大体原作通りですね。
なのはメルトランにはマイクローンの知識はないのでしょうか。
>巨女はニッチなジャンルなので「マイクローン装置」の出番となりますが怪我の危険性がなければ胸元に飛び込みたい気持ちはあるかもしれない(笑)
>やっぱこっち書くか。そもそも投稿にこぎ着けられるか不明ですがもしかしたらあげるかもしれません。
どちらでも応援いたしますよー。
>>(名作『R-TYPEΛ』
>やっぱあれ読んでおられたか。名作ですよねあれ
全くです。
ある程度戦術的、戦力バランス的にこなれたR-TYPE二次創作で、十分に作品としても優れているというのは非常に貴重でした。
……実のところ、当時は美少女もののキャラと色々シビアな勢力が邂逅するというシチュが好きだったのもありますね。
善くも悪くも惑星連邦のような人道主義的組織である管理局と、ガチガチの軍事国家化した地球連合のミスマッチも素敵でした。
2019年10月22日(火) 15:03
ムロン
なのはのゼントラーディ化はたまにあるMS型のバリアジャケットを着るオリ主って作品がどうも腑に落ちなかったからだったりします。
やっぱり操縦してなんぼかなと思いますので。
その分、人と十数mのロボットが並んで立っててもある意味原作のままだったり滅んだ過去の文明のせいで大変なことになってるマクロスは親和性が高いかなと思った次第です。
なので初接触の時はマクロス側は
「コスプレしたゼントラン?うわっ!?あいつ戦艦並みのビーム砲装備してやがる!?」
となりなのは側は
「あのパワードスーツ(クアドラン)強い!?こっちはあり得ない関節の動きしたから無人機のは、えぇぇ!?小人が乗ってる!?」
という感じになります。
巨女はニッチなジャンルなので「マイクローン装置」の出番となりますが怪我の危険性がなければ胸元に飛び込みたい気持ちはあるかもしれない(笑)
やっぱこっち書くか。そもそも投稿にこぎ着けられるか不明ですがもしかしたらあげるかもしれません。
<(名作『R-TYPEΛ』
やっぱあれ読んでおられたか。名作ですよねあれ
2019年10月22日(火) 02:03
桐山将幸
>簡潔お疲れさまです。感想欄にも書きましたが素晴らしい作品をありがとうございました。
こちらこそ、お付き合い頂きありがとうございます。
>前回も書きましたがこの作品や他のヤマト二次に触発されて私もヤマト作品を書いてます。
>対ガミラス戦が勃発する2191年の時点で地球側がだいぶ原作とは異なる状況に置かれている設定(主に他の作品からの転生者のせい)なのでかなり趣の違う作品ですがなんとか年内投稿に向けて頑張っていく所存です。
>最終的にはリメイク時空に合わせた形で再構成したデザリアムやボラー、ディンギルも登場させた銀河規模の大戦争>に発展させたい辺り自分のドンパチ好きも大概です
>が。
宇宙戦艦ヤマトの『戦前から活躍して技術レベル底上げ』系の二次創作は度々見るあたり、定番ジャンルのようですね。
技術導入ものは難しいジャンルですが、良作になることを願っています。
>というか実は最初に書いてたのはマクロス×リリカルなのはな作品だったりする。
>局地的なプロトカルチャー遺跡の争奪戦から両世界の存続すら危ぶむ大事件に発生、そんななかでオリジナル主人公とフェイトちゃんが絆を深めてく。
>そんなプロットだったのですが魔法使い直前のこの身には荷が重すぎて凍結しました(笑)
>ゼントラーディサイズのなのは勢って発想は悪くないと思ったんだけどなぁ
なのは世界とのクロスは『次元』と『ロストロギア』の設定のおかげで捗るので、割と自然な設定にできそうですね。
しかし、なのは勢がゼントラーディサイズですか、巨女好きではないので良さはわかりませんが、一つ言えることは、魔力も相似拡大されるとしたら、一人一人がちょっとした戦略兵器になるということですね……。
多くのリリカルなのは×スペオペ二次創作(名作『R-TYPEΛ』含む)が頭を悩ませてきた『魔道士の直接戦闘力』の問題が一挙に解決されるので、面白いアイデアだと思います。
……正直、戦闘は面白くなってもお話としてウケるかはわかりませんが……。
2019年10月22日(火) 01:48
ムロン
簡潔お疲れさまです。感想欄にも書きましたが素晴らしい作品をありがとうございました。
前回も書きましたがこの作品や他のヤマト二次に触発されて私もヤマト作品を書いてます。
対ガミラス戦が勃発する2191年の時点で地球側がだいぶ原作とは異なる状況に置かれている設定(主に他の作品からの転生者のせい)なのでかなり趣の違う作品ですがなんとか年内投稿に向けて頑張っていく所存です。
最終的にはリメイク時空に合わせた形で再構成したデザリアムやボラー、ディンギルも登場させた銀河規模の大戦争に発展させたい辺り自分のドンパチ好きも大概です
が。
というか実は最初に書いてたのはマクロス×リリカルなのはな作品だったりする。
局地的なプロトカルチャー遺跡の争奪戦から両世界の存続すら危ぶむ大事件に発生、そんななかでオリジナル主人公とフェイトちゃんが絆を深めてく。
そんなプロットだったのですが魔法使い直前のこの身には荷が重すぎて凍結しました(笑)
ゼントラーディサイズのなのは勢って発想は悪くないと思ったんだけどなぁ
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