ハーメルン
ドラゴンボール ギニュー親子の物語
スーナ、目を覚ます。


侵略した惑星から引き上げたフリーザ軍は、スーナを宇宙船のメディカルポッドへと移送した。スーナがメディカルポッドに入れられてから数時間経過した頃、ギニューはソルベを指揮官室に呼び出していた。


「ソルベッ!貴様が指揮していながらスーナをあの様な目に遭わせるとはなんたる体たらくだ!」
「も、申し訳ありませんギニュー隊長!」


そんな中、ギニューはスーナが瀕死の状態になっていた事に激昂し、ソルベに怒鳴っていた。ソルベはスーナに土下座をしながら謝罪をしていた。


「しかしギニュー隊長。シャーベを倒すほどの者が居たとなれば我々にはどうする事も……」


シャーベの戦闘力は約一万程。その彼を倒したとなれば余程の戦闘力の持ち主となる。そしてシャーベはソルベ配下の中で一番強いのだ。それがスーナに付いていて真っ先にやられたのだ。ともなれば他の者が居たとしても結果は同じだったであろう。


「まさかシャーベ様がやられるとは……」
「我々はこれからどうするんだ……」


そしてソルベの配下達も意気消沈していた。シャーベはエリート意識が高い戦士だったが、戦闘力は確かなものだった。そのシャーベを失うという事はソルベ配下の者は一般兵士のみとなってしまう。それは軍全体の士気にも関わる事だ。


「だとしてもだ!スーナはいまやフリーザ軍の必要な存在だ!それが失われようとした事はどういう事か、分かっているのか!」
「ギ、ギニュー隊長!」


シャーベの事があったとしてもギニューの怒りは収まらなかった。怒りのままソルベを怒鳴っていたギニューだが、慌てた様子で部屋に入ってきたアプールによって怒鳴りは止まる。


「なんだ!」
「スーナ様が目を覚まされました」
「スーナァァァァァァッ!!!」


怒り心頭のままギニューは叫ぶが、アプールの一言に今までの怒りは何処へやら。ギニューは部屋の扉を破壊しかねない勢いでメディカルルームへと走っていった。


「わ、私たちも行くぞ!」
「はい!」


呆気に取られていたアプール達だったが、いち早く正気に戻ったソルベが声をかけると、その場に居た者達はギニューの後に続いた。



◆◇◆◇



「スーナッ!」


スーナの事が心配でならなかったギニューはメディカルルームに駆け込んだ。



「ギ、ギニュー隊長……」
「あ、あ……う……あ……」


そこには医務官に診察されているスーナが。ただし、その姿は下着姿一枚で今まさにシャツを着ようとしているところだった。スーナはギニュー、そしてギニューに追い付いたソルベ達に裸を見られ顔が真っ赤になっていく。


「き、き……」
「ま、待てスーナ!落ち着いて……」


顔が真っ赤になったスーナはシャツを素早く着ると、右手を振り上げた。その手にはエネルギー弾がチャージされており、それに気付いたギニューはスーナを落ち着かせようとしたが間に合わなかった。


「キャァァァァァァァァァァァッ!!」
「ぐおぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」
「ス、スーナ様ぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」


[9]前話 [1]次 最初 最後 [5]目次 [3]栞
現在:1/2

[6]トップ/[8]マイページ
小説検索/ランキング
利用規約/FAQ/運営情報
取扱説明書/プライバシーポリシー
※下部メニューはPC版へのリンク
携帯アクセス解析