EP7 狩人、剥ぎ取る
~アルヌスの丘 陸上自衛隊 駐屯地~
「堅苦しい話終わった~」
龍人と白き龍は話が終わると助けたコダ村の者達の元へ向かった。そこで、伊丹達が何やら話し合っていた。
「何か在ったか?」
「「うひゃぁぁぁ!?」」
いきなり話しかけられた事で伊丹の部下達が驚いた。
「……ちょっと傷付いた」
「ぁ~すまない……部下が」
「いや……まぁ、いきなり話しかけた俺も悪いし。そういや……そっちの人達には自己紹介してなかったな。俺は狩矢 龍人、見た目はガキだけど見た目以上に生きてる。まぁ宜しくね、でこっちが」
「私はアマツマガツチと申します。知っておられると思いますが、龍です。主に風、水、天候を操ります。もし、我が王を侮辱するのであれば、相手が神だろうと王だろうと………存在ごと消します」
ニッコリと笑みを浮かべるアマツマガツチ。それを見た、伊丹とその部下達は顔を真っ青にさせた。
それから龍人は伊丹の部下……桑原、黒川、栗林、倉田達と自己紹介をすると何を話していたのかと聞いた。
どうやら、保護したコダ村の者達について話し合っていたらしい。一応、彼等は保護と言う名目で此処に居るがいずれは自活しないといけない。
「伊丹、少し話がしたい」
声のした方向を見ると、そこには水色髪の少女とエルフの少女、ロゥリィが立っていた。
「誰だ?」
「私はレレイ・ラ・レレーナ、ルルドの一族。賢者カトーの弟子」
「私はコアンの森、ホドリューが娘、テュカ・ルナ・マルソー」
「レレイとテュカ……俺は龍人だ」
「貴方に尋ねたい」
レレイが龍人に聞きたい事があるらしい。
「そちらの女性……龍だった。でもあんな龍は見た事も聞いた事もない、古代龍でもない。気になる」
「アマツマガツチって言ってたな」
伊丹が先程、聞いた名を呟いた。
「天龍のアマツマガツチ様?!」
アマツマガツチの名を聞いた瞬間、テュカが驚いた様に声を上げる。
「聞いた事ない」
「エルフの神話に出てくる天の神様よ。アマツマガツチ様は、エルフと精霊達の懸け橋となって下さり、精霊魔法を授けて下さったと言われているわ」
「へ~……そうだったんだ、アマツがねぇ」
龍人はアマツマガツチの方を見る。
「たっ唯………この世界で戸惑っていたエルフ達を憐れに思って少し手を貸しただけです」
「お前らしいと言えばお前らしいが……」
「やっぱり」
テュカはアマツマガツチの前に跪き、祈り始めた。
「じゃあ………貴女は神様?」
「神話に出てるならそうなるな………まぁこの世界では神なんて珍しくも何ともないけど。取り敢えz「お兄さま~!」ぐぼぉ?!」
龍人が何かを言おうとした時に、声と共に彼に何かが飛び込んできた。飛んできた何かは彼の鳩尾に直撃し、そのまま倒れた。
「なっなんだ!?」
「うごごっ……」
苦しそうに起き上がる龍人は自分の腹の上を見る。そこには紫髪の幼女が居た。
「ナズチか……そういや、監視する様に言ったんだったか」
[9]前話 [1]次 最初 最後 [5]目次 [3]栞
現在:1/3
[6]トップ/[8]マイページ
小説検索/ランキング
利用規約/FAQ/運営情報
取扱説明書/プライバシーポリシー
※下部メニューはPC版へのリンク