EP16 質疑応答と世界の真実
~国会~
公共放送局が義務的に放送している国会中継、普段は低視聴率で面白味の欠ける番組であるが、今日はそうではなかった。何故なら、某巨大掲示板サイトに特地の参考人が招かれると書き込みが在った事をきっかけに開局一番の最高視聴率に達したのである。
入場してきた龍人、リオレウス、リオレイア、レレイ、テュカ、ロゥリィの姿に場はざわめいた。
質疑応答は野党側の女性議員・幸原みずきから始まった。
その質問は悪辣で、炎龍の襲撃の際に出た死傷者数だけを取り上げ、完全に自衛隊の挙げ足取りに専念している。
レレイは特に問題なく終えた、テュカはその場では気を失っていた為に分からないと答えた。そしてロゥリィの名前が挙がった。議員はロゥリィの姿を見て、喪服だと思ったらしい。そしてロゥリィは……
「あなた、おばかぁ?」
と日本語で言った。マイクで音が大きくなり、会場に声が響く。
「今……なんと?」
「あなたはおバカさんですかぁ?って訊いたのよぉ……お嬢ちゃん」
「おじょ……失礼ですね!馬鹿とはなんですか!?」
龍人はそれを聞いて笑いを堪えている様だ。
「おバカな質問……繰り返すしか能がないのかしらぁ?イタミ達は誰にも出来ない事をやり遂げたわぁ。
四分の一がなくなった?違う、本来なら全滅していた筈なのに炎龍から四分の三も救ったのよぉ。この言葉の意味が分からない元老院議員ばかりじゃこの国の兵士も苦労しているでしょうねぇ」
「お嬢ちゃん、大人に対する礼儀がなってないようなぇ……其方の世界の文化がどうかは知らないですが、この国では年長者は敬うものです」
「へぇ………」
ロゥリィの唇の色が変わり、ハルバートを包んでいる布を解こうとする。
「よっと……お前の奇跡は刺激的過ぎるんだよ」
何時の間にか龍人がロゥリィを抱えていた。
「伊丹、説明宜しく」
ロゥリィを抱えたまま、彼は席の方に彼女を運ぶ。伊丹が説明を始めた。ロゥリィは961歳、テュカが165歳と言われた事で場が更にざわめき出す。レレイが15歳という事で場はホッとした。
そして、レレイがそれぞれの種族について語り出した。それを聞いて議員は唖然としていたのは言うまでもない。そして質疑応答が大臣へと変わった。
「では次に、狩矢 龍人参考人」
次に龍人が呼ばれる、彼は立ち上がるとマイクの前に立つ。その後ろには勿論、リオレウスとリオレイアが同行した。
「では貴方の事について教えて貰いたいのですが」
「名は狩矢 龍人。名から察する様に日本人だ………っと言ってもそっちのロゥリィやテュカみたいに見た目と年齢は一致しないよ」
「おっ御幾つですか?」
「途中から数えるのが面倒になったから正確ではないけど………まぁ………地球よりは長生きしてるよ」
「「「えっ?」」」
「世界誕生の時からいるから………軽く1亰は越えてるかな?」
「「「せっ世界誕生?!」」」
「あぁ、勘違いの無い様に言っておくけどこの宇宙ではないよ。
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