小問11(1) Cクラスの代表が勝負をしかけてきた!
進級から3日目。この時点でAクラスに大きく分けて3つのグループが形成されつつあることが分かってきた。これも、近衛や久保、霧島に木下達のおかげというべきか。
まず一つ目が、俺と、俺が代表であることを不満に思ってない生徒のグループ。
二つ目に霧島と、どちらかといえば霧島の方が代表にふさわしいと思っている生徒のグループ。
そして最後に、断固として俺を代表と認めないグループ。もっと言えば、俺をAクラスの一員とも思わず、下手すれば、観察処分者以上に、この学校から俺を追い出したいと思っているグループ。
簡単に纏めると、順に代表支持派、霧島支持派、代表排斥派と言ったところか?
その中でも最も多いのは当然、霧島支持派の生徒だ。実際、霧島は寡黙ではあるが、暗い性格という訳ではないし、何より俺には到底理解できない美しさであったり、人を惹き付ける魅力がある。本人自身もよくクラスの纏め役を引き受けてたらしいし…………。その他にも様々な要因があるが、同じ学年の生徒は勿論、先輩や今年入って来たばかりの後輩ですら憧れる生徒として真っ先に名前が浮かぶ、それが『霧島翔子』という人間だろう。
その霧島支持派の中でも、代表排斥派の生徒は特に過激な集団だということも分かった。メンバーは、梶恋太、西京葉玖、豊嶋圭吾、横沢芽衣。男子2名、女子2名の計4人だ。
梶と豊嶋は共に霧島に告白したもののフラれ、逆恨み同然に霧島と、彼女が好きな人物に迷惑をかけた。
横沢は、霧島や近衛ほどではないものの、どっかの大企業の社長の一人娘らしく、それを理由によく他人を見下していた。
西京は性格が真面目すぎて、自分が信じていることを何がなんでも貫こうとして、周りの生徒に迷惑をかけまくった。
それでも彼らの言動が先生方の間であまり問題視されてないのは、彼等が表向き優等生であることと、明久達のような問題児の行動が目立っているからだろうか………。まあ、あまり考えてもしょうがないか。
さて、Aクラスの現状を説明し終えたところで、本題に入ろう。簡潔に言うと、またFクラスが試召戦争を仕掛けた。今度はBクラス相手にだ。
「FクラスがBクラスに………………。」
「流石に無謀じゃないの?」
「つーかアイツら、Dクラスに勝ったからって調子乗ってるんじゃねーか?」
「私たちの授業時間が減るじゃない!」
こんな感じで、多くのクラスメイトは慌てていたり、憤慨してたりしたが、俺からしてみれば、この程度は予想の範疇だ。多くの生徒・先生がFクラスにいると思っている明久や坂本がDクラスに勝った程度で止まる訳がない。霧島も、Aクラスに必ず挑みに来ると思っているようだし。
ま、何があろうと、俺達は豊嶋達の行動に警戒しつつ、挑みに来る奴らを誰であろうと迎え討つ。それだけだ。
・・・
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