ハーメルン
時を操る狐面の少女が鬼殺隊で柱を超えたそうですよ
記憶の断片(弐)

「奈落殿の助太刀に行かなくてもよろしいのですか?」


襖や畳の間が上下左右関係なく混ざり合い、重力を無視したかのように無造作に作り上げられた世界で、1人の男が重力を無視して天井に立っている着物姿の女性の姿をした鬼舞辻へと話しかける。


「よい。貴様が奈落の元に行ったとして、奴に殺されて終わりだ」


「それでは奈落殿の血鬼術を私達に使えばよろしいのではないですか。弱点である頸を斬っても死ぬ心配がないとは、とても大きな利点でしょ…う?」


「それは違う。私が奴にくれてやったのは手駒にする価値もないと判断したただの無能な鬼共だ」


いい終わる瞬間、男の視界は鬼舞辻の姿を下から見上げていた。


「お前は私に殺されたいのか?」


鬼舞辻の雰囲気と声が怒りに染まる。
頸を斬られ鬼舞辻の掌に持たれていると理解するが、尚楽しそうに微笑んだ。


「実際何体かの下弦の鬼は奈落殿に提供してるではありませんか、それに素材も俺のところから提供もしましたし、上弦の皆が頸を弱点としないのであれば確固たる優位を持つことになりましょう」


鬼舞辻はその言葉を聞いて更に怒気を強くする。


「私の血を分け与えた鬼に()()()()()()()事自体、不愉快極まりない。大竹雫の存在がなければとうの昔に殺している」


そう言うと頭を上へと落とされた。


「奈落には大竹雫の腕一つでも奪ってくれればあとは殺していいと思っている」


頸だけで転がりながら鬼舞辻を見上げた。


「ならばどうして俺だけ呼んだのですか?」


「お前は加勢に来ている柱達の相手だ。最初から手加減を加えなければ充分()()()にはなるだろう」


「…それはそれは」

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