ハーメルン
ゼルダの伝説〜異世界の兵士共 NS(イセカイのツワモノドモ ニュー・ストーリー)〜
困惑 〜NS〜
冤罪により、リンクが牢屋行き(?)になりそうだったのを何とか
免
(
まぬが
)
れていた一方……イタリカのフォルマル家にある宮殿、その”
来賓
(
らいひん
)
室”でピニャ殿下は部下であるボーゼス達が持ってきた報告とその成果に、
顔面蒼白
(
がんめんそうはく
)
となっていた……。まぁ、それも当然だ。
薔薇
(
バラ
)
騎士団の
副団長様
(
ボーゼス
)
を筆頭に、今にも『褒めて褒めて!』……と忠犬の如く誇らしげな表情で彼女らが縛り上げていたのは、
ボロゾ
(
リ◯ル
)
・マッ……もとい、”ボロ雑巾”と成り果てていた伊丹であったのだから……。
「なんて事をしてくれたんだッ!?」
「……え?」
真っ青な表情から唐突に、噴火したデスマウンテンの如き”真っ赤な怒り”を爆発させるピニャ殿下。これには、先程から忠犬のように”待て”をされていたボーゼスは、
団長様
(
ピニャ殿下
)
の予想外の反応に思考が止まる他なかった……。
「……ひっ、姫様! 私達が何をしたと!? イタリカへの援軍に間に合わなかったとはいえ、敵の指揮官を捕虜にしたのですよッ!?」
知らなかった
(
・・・・・・
)
とは言え、ボーゼスの弁明に頭を抱えずにはいられなかったピニャ殿下。その落胆具合は椅子に腰を置き、両手で顔を覆わずにはいられない程であり……この様子には、ニホンとの協定の確認の際、その有能ぶりに新たに彼女の秘書ともなっていた”ハミルトン文官”も大きな溜め息を吐かずにいられなった……。
「……結んだその日に協定破り……しかも、よりによって……」
「イタミ殿! イタミ殿! しっかりして下さい!」
イタリカ防衛線にて”
鋼鉄の天馬
(
ヘリコプター
)
”などのその圧倒的武力で、瞬く間に
盗賊
(
諸王国軍敗残兵
)
達を制圧した、あの”ジエイタイ”に所属するイタミを……だ。それを思うと、寒くもないのに何故か身震いをしてしまうピニャ殿下。その一方でハミルトンは、頭がグワングワンと揺れ動かんばかりに伊丹の肩を揺すっては、何とか彼に弁明しようと試みていたが……その”ボコボコさ”と”グロッキー具合”は依然として深刻な模様で、未だ失神する伊丹からの返事はない。
ただの しかばねの ようだ。
「……メイド長、頼む」
「かしこまりました。リンク様は
如何致
(
いかが
)
しましょう?」
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