ハーメルン
ゼルダの伝説〜異世界の兵士共 NS(イセカイのツワモノドモ ニュー・ストーリー)〜
イタリカへ行こう 〜NS〜
ボッタクられた怒りのあまり、リンクがほんのチョッピリだけ”鬼◯リンク”に成り掛けたその後の朝……彼は気を取り直せたのか、愛馬であるエポナに自衛官から分けてもらった廃棄の野菜クズを上げていた。
タダの野菜クズでも
こっち
(
ハイラルなど
)
とは品種が違うようだった。それでも、エポナにとっては”ニンジン”が、彼女のお気に入りとして登録されたようだ。
「リンク! そろそろ出発するぞ!」
クルマに乗っていたイタミが、そう話しかけて来た。
ここ最近、エポナが運動不足気味だったから、イタリカまで”飛竜の鱗”などを売る話はある意味、願ったり叶ったりだった。ここで思いっきり走らせて、少しは運動させよう。
「今日は長距離を飛ばからな、頼むぞ? エポナ!」
ヒヒィン! ブルッフゥ……。
「ヨシ、ハイヤー!」
◆
イタミ達と共に、アルヌスの丘にある自衛隊基地から出発する事数時間後……。久し振りの草原を軽快に走るエポナは、テッサリア街道をノリノリで走っていた。
そのエポナに合わせて並走するケイソ〜コ〜シャが三台。ここからイタリカまで、ひたすら真っ直ぐの道だ。
「大丈夫か? 飛ばし過ぎてバテるなよ」
ヒヒィン!
エポナは上機嫌の様だ、何時もより速度が速い。けど万が一のため、早めに水休憩を取らせてあげよう。
……あれ? 道の先から……黒煙?
◆伊丹サイド
上機嫌に速度をトバし、いつの間にかエポナに抜かれていた、伊丹率いる第三偵察隊。そのためか、追従が逆転したリンクとエポナを眺めながら……オタク仲間の倉田隊員が運転する軽装甲車の中で、伊丹と倉田はボヤいていた。
「…倉田…あの馬……速くね?」
「今時速48kmッスからね。サラブレッドなら60kmで走るのもザラじゃないですし、そんなもんじゃないッスか?」
「……にしても、結構走ってるぞ? もう二時間近くペースが落ちてないし…やっぱりハイラル王国の奴は特別なんかなぁ……?」
「そういえば……ニュースで任○堂、やっぱり警察の
調査
(
ガサ入れ
)
が入ったみたいッスよ。当時の従業員の家宅捜索も入ってるみたいッス」
「……オレも聞いてる」
……その内、
太郎閣下
(
内閣総理大臣
)
から『リンクの写真を取って来てくれ』とか、『マスターソードは持っているのか?』とか……お
強請
(
ネダ
)
りや質問が来るのだけは、勘弁してくれぇ……!
「…伊丹隊長、前方に煙」
「……やだな〜道、あそこに向かってない? どう思う?」
『職務及び任務よりも、趣味が第一目標』な伊丹にとって、厄介事はこの上なく苦手な物だった。そのためか、伊丹はやや面倒臭そうな口調で、レレイにアドバイスを求めるのであった。
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