ハーメルン
【外伝開始】メソポタミアの冥界でエレちゃんに仕えたいだけの人生だった…。
③
休憩なにそれ美味しいの? と言わんばかりの不眠不休状態で働き続け、いつの間にか結構な時間が経った。
冥界のガルラ霊を統制する組織再編は辛うじて…本当に辛うじて、何とか組織的停滞は免れるというレベルだが軌道に乗せることが出来た。
現在は《開闢六十六臣》を中心に各ガルラ霊の適性や意欲を見て、組織化を急ピッチで進めているところである。
そして組織に配属した後は、冥界で行われるルーティンワークと並行してグループ間で連携を取りながら、冥界についての
善
(
・
)
き
(
・
)
を模索してもらっている。
既に種々の地下資源の活用や他文明の冥府への遠征案など実現性の高そうな案も出ている。現時点では実行が難しい案もストックし、将来的な実現に向けて研究する部署も設立予定だ。
ウルクと結んだ契約に則った地下坑道の守護役も、一部の《個我持つガルラ霊》が中心になって配置が進んでいる。彼らは今後の地上から受ける信仰を支える冥界の大黒柱となる予定なので、是非その力量を振るって欲しいものだ。
その他諸々考えられる限りのことを実行し、とにかく全てのガルラ霊達は忙しく冥界のために働いている。
『何とか…本当に何とかだが、成ったか』
これで莫大なマンパワーがただ遊んでいるという最低の浪費は免れることが出来た。
とりあえずだが、何とかなったのだ。
何とかなったので、これからはエレちゃん様との
お
(
・
)
話
(
・
)
のお時間だ。
『…………』
「…………」
と、言いつつ既に少なからぬ時間、長い沈黙が俺とエレちゃん様の間におりている。
「あの、ね…。その」
『…………』
発端は俺がエレちゃん様の前に跪き、一言も声を発さないまま、ずっと沈黙していること。
最初はにこやかだったエレちゃん様もやがては俺が醸し出す重苦しい雰囲気に気付き、何とも気まずそうな表情を浮かべている。
「お、怒ってる?」
『ハハハ、まさか。私などがエレちゃん様を怒るなどとてもとても。それともエレちゃん様は何か私めに対して後ろめたいようなことでも?』
こうして俺が言葉にせず抗議を行っているのはあの冥界宣言についてだ。
あの宣言の内容に根本的なツッコミを入れるとすると、だ。
そもそも『比類なき死者の楽土』ってどんな場所だよという話である。
こう、目指すべき目標として滅茶苦茶ふわっふわである。
でもそのふわふわな目標を達成せねばエレちゃん様は見る影もなく零落するとかいう難易度ルナティックかつ罰則もルナティックな罰ゲームに強制ご招待。
なおどんな罰ゲームでも
参
(
・
)
加
(
・
)
し
(
・
)
な
(
・
)
い
(
・
)
と
(
・
)
い
(
・
)
う
(
・
)
選
(
・
)
択
(
・
)
肢
(
・
)
は
(
・
)
あ
(
・
)
り
(
・
)
得
(
・
)
な
(
・
)
い
(
・
)
し
(
・
)
、
失
(
・
)
敗
(
・
)
も
(
・
)
ま
(
・
)
た
(
・
)
許
(
・
)
さ
(
・
)
れ
(
・
)
な
(
・
)
い
(
・
)
。
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