第三問 取引
教室を改修してもらう為に俺と明久と雄二は学園のトップである学園長に会うために学園長室前まで行き、目的の場所に着くと
「・・・・・・賞品の・・・・・・として隠し・・・・・・」
「・・・・・・こそ勝手に・・・・・・如月ハイランドに・・・・・・」
扉のむこうから声が聞こえてるから学園長がいるのは間違いないな。
「どうした?」
「いや、中で何か話をしてるみたいだけど」
「なら話が終わるまでここで待つとするか?」
「いや、ここまで来たんだ。無駄足にするわけにも行かんし、さっさと入るぞ」
「あっ!ちょっと待て雄二!」
雄二は俺の言葉を物ともせず。ノックをし、確認を取らずにそのまま中へと入っていく。
「本当に失礼なガキどもだねぇ。普通は返事を待つもんだよ」
俺達を迎えたこの白髪の女性はこの学園の長であり、試験召喚システム開発の中心人物でもある藤堂カオル学園長だ。
しかし失礼な態度を取ったとはいえ生徒に向かってガキ呼ばわりするなんてこの人は本当に教育者か?
「やれやれ。取り込み中だと言うのに、とんだ来客ですね。これでは話を続ける事ができません。・・・・・・まさかあなたの差し金ですか?」
学園長の隣にいる眼鏡をかけた初老の男性は確か教頭の竹原先生だったな。クールな目付きと鋭い態度で一部の女子生徒からは人気がある。何て言うか、生徒を見下してるっていう感じが出てるから俺はこの人をあんま好きになれん
「馬鹿言わないでおくれ、どうしてこのアタシがそんなせこいマネをしなくちゃいけないんさ。負い目があるというわけでもないのに」
「それはどうだか。学園長は隠し事がお得意ですから」
学園長と教頭が話してるのはおそらく学園の経営についてみたいだが。ここは一旦出直した方がよさそうか?
「さっきから言ってるように隠し事なんてないね。あんたの検討違いだよ」
「そうですか。そこまで否定されるなら、この場はここで失礼します」
そして竹原先生は出る。ん?部屋の隅を見ていたが何故なんだ?
「んで、ガキども。アンタらは何の用だい?」
会話を中断された学園長は気にすることなく、俺達に話をかけてくる。
「今日は学園長にお話があって来ました」
雄二も目上の人には敬語を使うみたいだな。まぁ、当たり前のことなんだけど
「私は、今それどころじゃないんでね。学園の経営に関することなら、教頭の竹原に言いな。それとまずは名前を名乗るのが礼儀ってもんだ。覚えておきな」
確かに普通はそうなんだけど、こんな態度が横柄な人から礼儀を説かれるのはちょっと癪だな。
「失礼しました。俺は二年F組代表、坂本雄二」
「同じくF組の東條斗真です。そして俺の隣にいるのはー」
「「二年を代表するバカです」」
「そうかい、アンタ達がFクラスの坂本と東條、そして吉井かい」
「ちょっとまって学園長!僕はまだ名前を名乗っていませんよね!?」
バカ=明久で通じるのは俺からしたら凄いけどな明久
「気が変わったよ。話を聞いてやろうじゃないか」
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