ハーメルン
FAIRYTAIL-イストワール・オブ・レイチェル-
13.「悪魔のギルド」
孤児院で過ごすも環境は劣悪。
孤児が死ぬのはいつもの事だった。
そこからやっと逃げて逃げて…匿われた先は人形師の老婆の家。
その老婆も一年で死んだ。
一人が怖くなった。
誰かと触れ合うのが怖くなった。
「出来た」
四人を模した可愛らしい人形だ。でもしっかり彼らの魔法も模倣されている。
「人形って4時間弱で完成する物なのか…?」
「普通はもう少しかかると思いますよ」
「手際は良い方だからな」
人形たちは姿を消し、長い赤毛の修道女の人形はそっとアランの隣に寄り添う。
「外が騒がしい。妖精の尻尾に何かあったんじゃないのか」
「え?」
困惑するレイチェルにまた別の修道女風の人形が映像を見せる。
ギルドが崩壊していた。その付近の空にアングルを向けるとキューブ状の
何かが映っていた。
「…
冥府の門
(
タルタロス
)
。人形たちが集めて来た話によれば、悪魔の
集まりらしい。探して居るのはフェイス起動の鍵となる評議院。既に
今の評議院は全滅しているらしいがな」
「レイチェル…」
スティングたちはレイチェルのほうを見た。彼女は立ち上がった。
「私、帰ります。急いで戻らなきゃ!」
崩壊したギルドに行くとハッピー、シャルル、パンサーリリーが
カードを持っていた。
「やっと来たわね。レイチェル」
「ごめんね。遅くなっちゃって…それで今は」
「これから冥府の門の本拠地に行くところだよ」
ハッピーの言葉を聞き、レイチェルは風衣を纏う。
「私はもうカードになれないだろうし、これで飛ぶよ。遅れたのが
悪いからね」
敵側では混乱を招いていた。魔力探知では幾つもの魔力を確認できるが
目に見えるのは3匹と一人。
重力が発生してか彼らは大地に足を付けた。他のメンバーもカードから
解放された。
「な、なんか四方八方から敵が来たよ!?」
「よーし、やったれレオン」
「ナツお前。そこは人任せなんだな…」
レオンは頭を項垂れた。
「
妖精の輝き
(
フェアリーグリッター
)
ッッ!!」
ありとあらゆる光を凝縮した閃光。多くの敵を一度に滅する魔法だ。
放った後にレオンはレイチェルに手紙を渡した。
「来たばかりで悪いんだが、これを剣咬の虎に届けてくれ」
「えぇー、なんで…」
「あまり人員を裂くことが出来ない。それにエルザの特徴的な文字を
読み解ける奴は、少なくてな」
レオンは困ったように笑った。レイチェルは再び風衣を纏い、
地面を蹴って下に降りる。その様子は全て敵には見えていた。
「あの魔導士…確か元議長とかいう奴が言ってたな。名前も同じだ。
レオン、レオン・マクガーデン」
九鬼門の一人、キョウカは冷静に話す。その隣にいるセイラという
女は後ろで壁に背を預けたまま動かない人物に目を向ける。
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