ハーメルン
魔法少女リリカルなのは with Dark_Matter
新たなる力の起動と、再戦
八神はやては、小学3年生相当の女の子。
学校は休学中。
現在は
古代遺産
(
ロストロギア
)
『闇の書』と、その守護騎士達の主人である。
はやてのスライド式の携帯電話がピピピッと着信音を鳴らす。
「ん…?」
友人の月村すずかからのメールだった。
「すずかちゃんやー♡ 時間通りに、到着予定…と♪皆もおったらええねんけどなー」
最近は彼女の騎士達は色々忙しい様子。
リーダーのシグナムは、近所の剣道場で非常勤の講師。
末っ子のヴィータは、近所の老人会のゲートボールチームに入れてもらって、そこのおじいさんおばあさんの人気者。
シャマルはご近所の奥様方との交流とか皆のお買い物とか。
ザフィーラは大抵、3人の誰かと一緒。
「まあ、皆それぞれやりたい事があるんはえー事やな。皆がウチに来たばっかの頃は、ほんまにずーっと一緒やったんやけどなー」
この街に馴染んで溶け込んでいる事を、嬉しく思う一方で一抹の寂しさは感じていた。
「まー、しゃーないんかな」
その後、すずかがケーキを持参して訪問してきた。
駅前商店街の
翠屋
(
みどりや
)
で、すずかの友達の両親が開いていて、皆大ファンとの事。
すずかははやての事を友達に紹介したがっているのだが、中々タイミングが合わなくて残念がっていた。
ティーブレイクしながら談笑する。
はやては思う。
月村すずかは、凄く優しい。
基本的にはどう見ても怪しい我が家の家族構成の事も、はやての車椅子やその理由の事も。
出会ってから今まで、一言も聞かない。
しかし、自分が話したらきっと静かに聞いてくれて、全部受け入れて笑ってくれる。
「…何やろなー、そんな気がするんよ」
「?」
「あ、あはは何でも~。お茶のおかわりどーやー?」
考えていた事が口に出ていた。
慌てて手を振り、誤魔化す。
その後しばらくして、ヴィータとシャマルが帰宅。
シャマルとはやてが夕食の準備に取り掛かり、しばらくすずかはヴィータと雑談した後、晩御飯に誘われるもお稽古を理由に辞退しお暇した。
数時間後、シグナムが帰宅。
「ただいま戻りました」
「あ、シグナム帰ってきたー」
家族が揃い、夕食を囲む。
彼女は準備しながら、静かに思う。
(わたしは闇の書のマスターやから、守護騎士一同の衣食住、きっちり面倒見なあかん。皆の笑顔がわたしの宝物。こんな時がどうか、少しでも長く続きますよう……)
食事に手をつけたシグナムとヴィータが、一瞬固まる。
僅かに表情が青い。
「この微妙な味付けは…シャマルだな」
「え?ええっ!?」
「シャマルはもーちょいお料理精進せなあかんなー」
次元の海に浮かぶ巨大コロニー「時空管理局本局」にて。
「ありがとうございました」
そう言って、医務室から出てきたのは高町なのは。
彼女は先日まで、魔力蒐集の被害を受けて魔法の行使が困難になっていたのだが、
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