第3話 蝶と出会う
はい、どうもおはようございます、それともこんにちは? こんばんわ? 皆さんどうお過ごしかな?
俺? 俺は現在、星空を見ながら野宿中である。
二人の少年を助けてから、何回か飛ばされたが何とか時のねじれ装置が安定した様で現在に至る。
マジで此処は何処なんだろう?
これまで見かけた少年少女達は皆若かった。俺の方を見てめっちゃ脅えるし、刀向けてきた。
確かに鬼武者に変身した俺は怖いと思うけど……ぁあも怖がられると心にくるよな。まぁ……平成の時でも何度かあったけど。
言葉と会話からするに多分日本で大正時代だろうけど……転移した先はバラバラだが多分時間軸的には殆ど変わっていないと思う、感覚的にだが。
だが此処は一体何処なんだろう? そしてあの怪物達は何だったんだろう? 確か同じ様な服を着ていた「鬼殺隊」と言う奴等の会話から怪物達は「鬼」と呼ばれている。
多分俺も同じだと思われてるんだろうなぁ……だけど何で奴等を斬ったら魂出てくるんだ? それに篭手で封印も出来るし……幻魔ではない筈だけど……分からないことだらけだ。
時を越えた時の対処法ってどうすればいいのかな? 情報収集しようにもこれまでは変身してたから会話など無理な状況だったしな。
取り敢えず、途中で狩った鳥を焼いたのでそれを食べよう。まずは腹ごしらえだ。
「もぐっもぐっ……ん、塩と胡椒がきいてる。本当にこう言う時便利だよなぁ、アイテム袋……ん?」
武はこれからどうするか考えながら食事をしていると、遠くから何かが近付いてくる音が聞こえた。
「また鬼か?」
『ぇぇ……』
『……ぃ……な……て』
『ま……い……』
耳を澄ますと聞こえてきたのは2人分の声だった。
「あっ」
空から降ってきたの小さな赤子を抱えた鬼と軍服の様な服を着た刀を持った少女だった。
「くっ、しつこ……あちっ! あちちっ!」
鬼は居ってきた少女に気をとられており、武の焚き火に足を突っ込んだ。
「そりゃ熱いよ」
「人!? 危ないので逃げて下さい!」
「くっ! 近付くな! 近付くとこのガキとコイツを殺すぞ!」
やって来た鬼は直ぐに武の後ろに回り込むとその爪を彼に突き付ける。
「っ!」
少女は苦い表情をする。
「これって……俺、人質に取られてる? 人質取られてる事はあっても人質になる事のは始めてだな」
「うるせぇ! 黙ってろ!」
「もぐっもぐっ」
「なに呑気に飯くってんだよお前!」
武は鬼に人質にされているのに、平然と焼いた鳥を食べていた。
「こりゃ、失礼……腹が減っててな。取り敢えず確認なんだが……これって俺、人質になってるよな?」
「当たり前だろ! この状況分からないの、お前!?」
「だよね、人質になるの始めてでな。それで赤ん坊はどうするつもりだ?」
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