仲間との邂逅
「アテナの元へ案内するのは構わないけれど、先にその物騒な装いをやめてちょうだい。それとその多すぎる魔力量とか諸々隠蔽しなさい」
「ちょっと!モモンガ様にそんな口……」
「よせアウラ。わかった。だが必要最低限の装備はさせてもらうが、いいかな?」
「ええ。とは言っても私がこの周辺には結界貼ってあるから、余程の事がない限りは心配無いわよ。何か起こるとすれば、あなた達が約束を破ってこっちに攻撃をしてくるくらいよ」
「それこそ心配無用だ。私はギルドの名にかけて、仲間とその子供達に嘘はつかないさ。危害も加えない」
「……信用してあげたいけれど、前例がある以上、信用しきれないのよね」
「前例?」
「何でも無いわ。ナザリック地下大墳墓……アインズ・ウール・ゴウンと付き合うかどうかは、これからの態度で決める」
「それはつまり、きみのお眼鏡に叶わなければ私たちは敵対すると言う事でいいのかな?」
「まさか。嫌よめんどくさい。負け戦をわざわざ仕掛けるような自殺願望マシマシな人じゃあるまいし。あなた達の仲間にならないってだけよ。協力もしないしあなた達の不利になるようなことをする気もない。
私達はね、この森で静かに暮らしたいだけなのよ」
「ふむ。なるほど。そちらの考えは理解した。……コレでいいかな?」
モモンガは茶色の質素なローブに装備を変え、指輪を幾つか変更していた。……両手の指全部に指輪あるって、何なの、反則すぎない?
「ええ、まあ、それでいいわ。それとアウラ。あなたの使い魔もこの森から退かせなさい」
「何でさ」
「森のみんなが怯えてるからよ」
「……」
「まあ待ってくれ。アウラのシモベ達は、いわば私達のボディーガードだ。君達からしたら私たちは侵入者とはいえ、私からしたら敵陣の中へ、何の対策もせずに入るようなものだ。それなのにボディーガードまで居ないとなると流石に、いくらあのアテナさんの子とは言え『はいわかりました』と君の要求を飲む事ができない」
「何、私達があなたに危害を加えるとでも?」
「念の為だよ。保険はあるに越した事はないからね」
「…………。まあ良いわ。どちらにしろ結界内に入れないのは変わりないからね。けれど、貴方達は魔法も特殊技術も使えるわ。コレが今の私が、アテナの仲間だったあなた達へ出来る最大限の譲歩よ。それでも文句ある?」
「大丈夫だ。それで問題ない。アウラも、それで良いかな?」
「モモンガ様がそう仰るなら……」
「何、いざと言う時は私が守ってやるさ」
「じゃあこっちよ。周りにいる精霊や天使には手を出させないようにしてるから無視してちょうだい」
「……」
「アテ……ナ、様?なん……」
「そんな目で見なくても説明するわよ。第一、私がアテナに手を出すわけないでしょうが」
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