1期生
まず応募期間中にあった応募の数は、27人と少ない結果に終わった。いや、むしろ多いのかな?基準がよく分からないや。そしてこの中で、女性は9人と少ない。いや性別は問わなかったけど、元々1期生は全員女の子にしようと思っていたんだよね。だからこの9人の中から、3人に絞る。
あ、男の中で将来それなりに有名になりそうな声の人が2人いたので、その人達には2期生にならないかと話を持ち掛けてます。1期生をデビューさせた後、すぐのタイミングでデビューさせます。Vtuberとしての身体支給、パソコン貸与有、スパチャはようつべに3割取られた後の額の、7割!
片方は耐久配信ばかりやる熱血漢で、もう片方は豪運の持ち主だから応募者の中に居たのは美味しい。ちなみに片方は個人勢で、もう片方は企業系Vtuberとして有名になるはずだったけど、全員私の作った箱行きだぁ。
……控え目に見て、将来バズるのが確定の人からスパチャの収益を3割奪うって外道だね。しかも再生回数によって貰える広告代に関しては、半分も貰うつもりだし、これ応募してきた人にメリットなくない?
私のチャンネル登録数が5万とかならメリットも大きいだろうけど、5000だしなあ。まあ、世界初のVtuberは事実だしそれに惹かれた人とかもいる……のかな?
女性の方は、9人いた中で3人に絞る予定だったけど、ものの見事に3人、凄い魂がいた。1人は永遠の新人Vtuberを持ちネタにしていて、声がぽわぽわしている子。もう1人は企業系Vtuberでもトップクラスのチャンネル登録数だった人で、長時間配信しかしない子。最後の1人は、個人勢なのにチャンネル登録数が30万人に到達した数少ない人で、クリスマスにマシュマロで募集した黒歴史ノートを延々と朗読する地獄配信をする子。
まあキャラが濃いというか、何も知らなくてもたぶんこの3人を取った気がする。この3人を1期生として売り出すわけだけど、そうなると私が0期生というわけの分からない状態に突入する。まあ良いか。面白いし。
高校3年生に進級したばかりの4月。クラスの面子が一新したけど、相変わらず声すらかけられないので高校3年間、ボッチを貫き通した。陰キャここに極まれり。そして4月中旬に、配信の準備が出来た1期生が1番手から順番に配信を開始。私が宣伝をしたからか、配信前からTwitterが面白いからか、チャンネル登録数が1000人いる状態からのスタートだし注目度が高い。
「こんにちわ!普通の女子高生、鶴見 鈴です!今日は初配信ということで、じゅうべえく〇すとをクリアするまでやっていきます!」
コメント:こんにちはー
コメント:!?
コメント:初手じゅうべえくえ〇とRTAはくさ
コメント:ギ ガ ト ン コ イ ン
「クリアするまで、視聴者の皆さんもご付き合いください!それではさっそくはじめていきましょう」
コメント:何時間かかるんだこれ
コメント:時計見な?
コメント:RTAで最速走っても配信終了は4時か
コメント:金曜日の夜じゃなかったら付き合わなかったぞ
コメント:付き合うニキいるのか……
彼女の凄いところは、このハイテンションが12時間、丸1日続くんだよね。同じVtuberとしてあり得ないと思うけど、息をするようにしゃべり続けるし、ラジオ代わりに聞き続ける人も多かった。
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