ホワイト…だと…!?
「隊長を辞めます」
市丸くんにぶっ飛ばされて尸魂界から逃げる数日前にヨン様へ言った言葉だ。
まさか、それからすぐに実行してくれるとは思ってもみなかったが。
海燕殿事件の成り行きでメタスタシアを取り込んでしまった俺に、もうこれ以上の原作ブレイクをする気はない。
だってあそこでルキアが突っ込んでいくとは思わなかったんやもん。
何でそんな事したん? 下手したら死んでたよ、君?
君は俺に曇り顔を見せるんだから、そんなとこで死んじゃだめでしょ?
それに苺が死神になれないじゃん。
そんなの原作ブレイク以前の問題よ。
俺は苺の曇り顔も見たいのっ!
ただ、間近でルキアの苦し気な泣き顔を見れたのはとても良かった。これには俺もニッコリ。
あと、アーロニーロはごめんよぉ……。
あの名シーンを再現出来ないと理解した時は本気で凹んだ。
俺の大好きなルキアの名シーンがぁぁぁ……。(号泣)
「……どうしてだい?」
ヨン様は暗黒微笑を携えながら聞いてくる。
これは返答次第でご機嫌を損ねるやつですね。分かります。
「ワンちゃんがいますので」
おっと、本音が零れ過ぎた。
「なるほど」
え、今ので理解できたの!?
思考が異次元すぎて言った俺の方が困惑するわ。
「狛村左陣は君に心酔している。君の表現も的を射ているだろう。今までは那由他が隊長であった方が都合が良かったが、卍解を隠している君に対して既に卍解を会得している狛村左陣を隊長に据えるのは、山本元柳斎が初めに言っていた通り理にかなっている」
なんか好解釈してくれた。
ありがてぇ。
「それに虚圏では“刃”も揃った。誰かが面倒を見る必要もあるだろう。既に那由他を隊長に留めておく理由も少ない。──好きにすると良い」
頂きましたっ!
“好きにすると良い”!
これで七番隊の隊長に狛ちゃんがなってくれる!
良かったー。
射場さん含めのダブル副隊長って異例過ぎて総隊長の目が怖かったんだよねー。
めっちゃ睨んできてたし。
俺が(建前上)卍解出来ないんだから副隊長を二人でってゴリ押ししたんすよ。
射場さんをわざわざ十一番隊から引っ張ってきた甲斐があったわ。
これで隊長はワンちゃん、副隊長は広島弁。
原作開始時点の七番隊はやっぱこれでしょ!
「それで、隊長を辞めた後はどないしはるんですか?」
市丸くんがすかさずツッコんでくる。
それな。
「先ほど藍染様が仰ったように虚圏の管理をするのではないか?」
ナイスフォロー要っち。
「いや、管理はしなくて良い」
あるぇ……?
「那由他の魂魄強度を上げるとしよう。那由他、虚圏の虚を好きに喰らうと良い」
oh……デンジャラス……。
[9]前話 [1]次 最初 最後 [5]目次 [3]栞
現在:1/10
[6]トップ/[8]マイページ
小説検索/ランキング
利用規約/FAQ/運営情報
取扱説明書/プライバシーポリシー
※下部メニューはPC版へのリンク