ハーメルン
ウマ娘の世界で神眼チートしたら最強だと思ってた【異世界ジェネレーター】
エイシンフラッシュ
「理想のウマ娘は見つかりましたか?」
「うーん、そうだなあ」
先程たづなさんにもらった資料と実際の走りを見比べながら、神眼で得た情報を書き込んでいく。
情報量が多くほとんど無意識だからメモらないと忘れそうになる。
あの後、なんとか起き上がれるくらいまで回復したので、第一レースの様子を見ていた。
あまりじっと見てしまうとまた情報量にやられるので、見たり見なかったりで調整しながらだが。
横では、もしまた体調を崩したらと、スーパークリークが横で控えて世話を焼いてくれている。
なにやらえらく懐かれたな。
たまに漏れてくる心の声も相変わらずだ。
クリークから受け取ったお茶を飲み、ちらりと見たその優しそうな顔を記憶の中で探す。
そう、レースを見ながらずっと考えていたのだ。
スーパークリークって……誰だったっけかなあって。
アニメの記憶を辿っても、聞いたことがあるような気がしないこともないっていう感じだ。
いかんせんキャラが多いからな。
スペシャルウィークやゴールドシップみたいな有名だったり主要のキャラなら分かるんだが。
今の所、少なくともスピカになる面子は見た当たらない。
「今のレースだと、この子とかおすすめですよ」
「この子って、マルゼンスキー? ぶっちぎりで一位だったね」
「はい! 私のお友達で、とってもいい子なんですよ!」
速さじゃなくてそっち?
いやまあ、人柄は大事か……しかし。
件のマルゼンスキーさんの方を見ると。
「君は才能がある!」
「私なら君のちからを更に伸ばすことができる」
「君が活躍するお手伝いをさせてくれないか?」
「俺と一緒に、G1ウマ娘を目指そう!」
「サイン下さい!」
件のマルゼンはというと、たくさんのトレーナーに囲まれ……待て、最後のただのファンじゃねーか。
マルゼンも律儀にサイン書いてるし。
本人もまんざらでは……ん?
『うーん、違うわねえ』
『この人もつまらなさそう』
『なんかピンと来ないのよねえ』
『ありきたりだわ』
『サインは嬉しい』
わーお、辛辣。
一見嬉しそうにニコニコしてるが、その実シビアな評価だ。
でもファンには優しい。
しかも、あれ……。
『89、将来的には93は確実』
でっかーい。
この子スーパークリークの友達だって?
つまり、この二人が並んでランドセル背負ってるのか……変なお店みたいになってない? 大丈夫?
まあ、どの道今の体力じゃあのトレーナーの群れに分け入っていくのは無理だしな。
でもまあ、資料には二重丸つけとこ。
「あの、マルゼンちゃんとお話したいなら私が頼んできてあげますよ?」
「えっ!? い、いやいや。流石にそんな横入りみたいなことしなくていいよ」
「でも……」
「いいからいいから、気持ちは嬉しいよ。ありがとうね」
『マルゼンちゃんの勧誘ならお手伝いできるのに……お役に立ちたいお役に立ちたいお役に立ちたいお役に立ちたいお役に立ちたい』
いやこえーよ!
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