俊樹とホーランドに栄光あれ
「うあああああ!! キルヒアイスぅぅぅ! アイスぅぅぅ! あいつぅぅぅぅ!」
千年先へ、千光年先へ、届けとばかりに地球から叫んだ。
「…ハァ…ハァ…」
飛騨地方の山々から、山びこが返ってきている。朝から大声をあげた三葉は学校に行きたくないと主張したけれど、一葉に説得されて登校する。その道すがら、当然のように会う町民の誰もが、お祝いを言ってくれるし、それに対して挨拶しないわけにもいかないので頭をさげて歩く。やっと学校についてもテレビと新聞の影響で話題の中心にされて放課後までに疲れ切った。
「私は平凡に生きたいに……町長の娘とか……巫女とか……イヤなのに……まして、少佐とか、もっとイヤなのに……」
フラフラと昇降口で靴を履き替えると、ラブレターが2通も入っていた。読む気がしないけれど無視はできないのでカバンに入れた。
「あいつに丁寧な断りの返事を書かせてやる」
帰り道も町民たちから声をかけられて三葉はアイドル扱いされるけれど、それがイヤで仕方なかった。
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