ハーメルン
真剣で恋について語りなさい
自分語りは蜜の味

「これは何度も言ってるけど……私に手を差し伸べてくれたのが大和だから男として好きになったわけで、千に救われてたのも事実だけど、そこはloveとlikeの差があるわけで。
 だから『お友達で』とか『京には千の方が釣り合うと思う』なんてやんわりとお断りされても意志が揺らいだりしないわけですよ」
「大和、お前、おれをだしに使ってたのかよ」
「いや、その……」

 おれが大和を横目で見ると、大和は顔を背けた。正直なところ、おれは京に何の不満があるのか分からないが、他人の恋愛に口出ししたくないので黙っていた。
 けど、おれを巻き込まれると黙ってもいられなくなる。いい機会だからひとこと言ってやろうと思ったが、先んじて京が言った。

「まあ、色々あったけど、私は風間ファミリーのみんなが大好きだから。大和だけじゃなくて、千もガクトもモロも、ここにいないモモ先輩、ワン子、キャップも、私にとって特別な仲間。
ずっと一緒にいられたらいいって、心から思ってる」

現在の京は隣県に引っ越しており、毎週末に、バイトをして得た金で川神市に滞在してまで風間ファミリーとの時間を作ろうとしている。
離れ離れになっても仲間という意識は全員にあったが、そこまではっきり口に出されると、面映ゆいものがあり、口を閉ざしてしまったが、やはりガクトが真っ先に口を開き、ポージングをとった。

「俺様も特別な仲間だと思ってるぜ。ところで京、特別なナイスガイである俺様なんて恋人にどうだ?」
「ガクトは椎名菌が感染したら危ないから、もっとお似合いの人を探せばいいと思う」
「本当にこれ一生言われ続けるんだろうなぁ……」

 いやらしい笑みを浮かべながら自虐する京に、ガクトは涙を流しながら悔やんだ。
 一方、おれは京が恋人なら、色んなプレイをしてもらえただろうに、と心の中で悔やんだ。

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